北朝鮮の発射“極超音速ミサイルの実験の可能性” 警戒強まる

韓国軍は、北朝鮮が26日朝、日本海に向けて弾道ミサイルを発射したものの失敗したとみていて、極超音速ミサイルの発射実験だった可能性が指摘されています。アメリカの原子力空母も参加して日米韓3か国の新たな共同訓練が近く行われる予定で、北朝鮮によるさらなるミサイル発射などへの警戒が強まっています。

韓国軍は、北朝鮮が26日午前5時半ごろ、首都ピョンヤン付近から日本海に向けて弾道ミサイルを発射したものの、失敗したと推定されると発表しました。

軍の関係者によりますと、ミサイル1発が海上で空中爆発したとみられ、固体燃料式の極超音速ミサイルの発射実験だった可能性があるということです。

韓国の公共放送KBSは、発射時刻と同じころ、北朝鮮との海上の境界線に近い、朝鮮半島西側の黄海にある島で撮影された上空の様子だとする映像を放送しました。

飛行機雲のような白い航跡が上昇していったあと、高度を下げて消えていくのが確認でき、北朝鮮の弾道ミサイルとみられると伝えています。

こうした中、韓国軍は2018年の南北軍事合意の効力を全面的に停止したのに伴って、26日、海上の境界線近くで、定例の訓練としてはおよそ7年ぶりとなる砲撃訓練を実施しました。

また、近く行われる予定の、日米韓3か国の新たな共同訓練「フリーダム・エッジ」に参加するアメリカ海軍の原子力空母「セオドア・ルーズベルト」が、寄港していた南東部のプサン(釜山)を26日出港し、これらに反発した北朝鮮によるさらなるミサイル発射などへの警戒が強まっています。