ロシア 米大使に抗議 “米供与のミサイルでウクライナが攻撃”

ロシアが支配するウクライナ南部クリミア半島で4人が死亡し150人余りがけがをしたミサイル攻撃について、アメリカがウクライナに供与したミサイルが使われたとするロシア政府は、モスクワに駐在するアメリカの大使を呼んで抗議しました。

ロシアが支配するウクライナ南部クリミアのセバストポリの当局者は、ウクライナ軍による23日のミサイル攻撃で、子どもを含む4人が死亡し、153人がけがをしたと明らかにしました。

この攻撃についてロシア国防省は、アメリカがウクライナに供与したクラスター弾頭を搭載した射程の長いミサイルATACMS(エイタクムス)、5発が使われたと非難しています。

これを受けてロシア外務省は24日、モスクワに駐在するアメリカのトレーシー大使を呼び「最新兵器をウクライナ側に供与することで紛争の当事者になっている」と抗議しました。

その上で「この残虐行為に対してウクライナ政権と同等の責任がアメリカにある」として、報復措置を取ると警告しました。

今回の攻撃について、ウクライナのポドリャク大統領府顧問は24日「クリミアは間違いなくロシアに占領された領土であり、そこでは全面的な戦争が進行中だ」と述べ、正当なものだと主張しました。

一方、東部ドネツク州の当局者は、24日、ポクロウシクでロシア軍の短距離弾道ミサイル「イスカンデル」2発による攻撃があり、少なくとも4人が死亡し、子どもを含む34人がけがをしたと明らかにしました。