円相場 一時1ドル=160円に迫る水準まで値下がり

週明けの24日の東京外国為替市場、アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会が利下げを急がないとの見方が広がったことから円安ドル高が進み、円相場は一時、1ドル=160円に迫る水準まで値下がりしました。

24日の東京外国為替市場は、先週末のニューヨーク市場で円安ドル高が進んだ流れを引き継いで午前9時ごろに1ドル=159円94銭まで円安が進みました。

先週末に発表されたアメリカの企業の購買担当者の景況感を示す経済指標が市場の予想を上回ったことで、アメリカ経済は堅調でFRBが利下げを急がないとの見方が広がったためです。

午後5時時点の円相場は、先週末と比べて92銭円安ドル高の1ドル=159円68~70銭でした。

また、ユーロに対しては、先週末と比べて1円52銭円安ユーロ高の1ユーロ=171円06~10銭でした。

ユーロはドルに対して1ユーロ=1.0712~14ドルでした。

市場関係者は「けさ日銀が今月の金融政策決定会合の主な意見を公表し、追加の利上げをめぐる議論が行われていたことが明らかになったが、為替市場への影響は限定的だった。鈴木財務大臣や神田財務官による市場の動きをけん制する発言も大きな材料にはなっていない。市場では1ドル=160円の水準が心理的な節目として意識されていて、神経質な取り引きが続いている」と話しています。

鈴木財務相「過度な変化望ましくない 必要に応じ適切な対応」

外国為替市場で円相場が1ドル=159円台後半まで値下がりしたことについて、鈴木財務大臣は24日朝、記者団に対し「為替相場の過度な変化は望ましくない。引き続き市場の動向をみて必要に応じて適切な対応をとっていきたい」と述べて、市場の動きをけん制しました。

また、記者団から市場介入の準備状況について問われると、「市場に不測の影響を与えることにつながるので、コメントしない」と述べました。