【詳細】イスラエル・パレスチナ 中東情勢(6月23日)

イスラエル軍は22日ガザ地区北部のガザ市を攻撃し、ロイター通信によりますと、少なくとも42人が死亡しました。イスラエル軍は前日にも避難者がテント生活を送る南部の地域を攻撃し、少なくとも25人が死亡していて、民間人の犠牲が増え続けています。

※中東情勢に関する日本時間6月23日の動きを随時更新してお伝えします。

イスラエル国防相が米訪問 米国防相 米国務長官と会談へ

イスラエル国防省は23日、ガラント国防相がアメリカを訪問してオースティン国防長官やブリンケン国務長官と会談すると発表しました。

国防省によりますと会談ではハマスとの間の人質解放に向けた交渉のほか、ハマスに連帯を示す隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラへの対応などについて協議するとしています。

イスラエルとヒズボラの間では攻撃の応酬が続いていて、懸念が広がっている紛争の拡大を防ぐことができるかが焦点です。

またイスラエルとしては、軍事支援をめぐりバイデン政権との溝が表面化する中、会談を通じて両国の結束をアピールするねらいもあると見られます。

ガザ地区の保健当局 “ラファでの攻撃で25人死亡”

ガザ地区の保健当局が21日、南部ラファでの攻撃で少なくとも25人が死亡したとしていることについて現地で活動する赤十字国際委員会は「事務所から数メートルの場所に攻撃があり、数百人の避難者が住むテントに囲まれた事務所が被害を受けた」として民間人や支援関係者への攻撃を非難しました。これに対してイスラエル軍は「初期調査の結果ではイスラエル軍は赤十字国際委員会の施設に直接攻撃はしていない」と反論しています。

イスラエル軍 ガザ市を攻撃 42人死亡

ロイター通信によりますと、イスラエル軍は22日、ガザ市の2か所を攻撃し、少なくとも42人が死亡しました。

現場の映像には、崩れた建物からの粉じんで周囲がかすむなか、子どもを抱きかかえて逃げたり、けが人を担架に乗せて運んだりする人々の姿が写っています。

この攻撃についてイスラエル軍は22日、SNSで「ガザ市の2か所で、ハマスが使う軍事インフラを戦闘機で攻撃した」と主張しました。

ガザ地区の保健当局によりますと、イスラエル軍は前日の21日、南部ラファで避難者たちがテント生活を送る地域を攻撃し、少なくとも25人が死亡したとしていて、民間人の犠牲が増え続けています。

イスラエル軍 レバノン領内にも攻撃

このほかイスラエル軍は22日、北に隣接するレバノンの領内を攻撃し、イスラム組織ハマスなどへの武器の供給を担っていた工作員を殺害したと発表しました。

さらにイスラム教シーア派組織ヒズボラの軍事拠点なども戦闘機で攻撃したとしていて、北部でも戦闘が激しくなることが懸念されています。