西~北日本 24日にかけ激しい雨のおそれ 土砂災害に厳重警戒を

前線や低気圧の影響で、九州の日本海側や北陸などで雨が強まっています。西日本から北日本では24日にかけて雷を伴って激しい雨が降る見込みで、気象庁は土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水や川の増水に警戒するよう呼びかけています。

気象庁によりますと、梅雨前線や低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいる影響で、九州から東北にかけての広い範囲で雨が降っています。

午後5時までの1時間には、広島県が呉市に設置した雨量計で31ミリの激しい雨を観測しました。

この時間は九州の日本海側や北陸などで雨が強まっています。

これまでに降った雨で福井県では土砂災害の危険性が非常に高くなり、土砂災害警戒情報が発表されている地域があるほか氾濫危険水位を超えている川があります。

このあと別の低気圧が前線上を東に進むほか、前線は本州付近を南下して西日本に停滞するため、西日本から北日本では24日にかけて局地的に雷を伴って激しい雨が降るおそれがあります。

24日夕方までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで、
▽九州南部で150ミリ
▽九州北部で120ミリ
▽新潟県で100ミリ
▽東北と北陸、東海、近畿、中国地方で80ミリと予想されています。

能登半島地震の被災地では地盤が緩んでいるところがあり、少しの雨でも土砂災害の危険性が高まるおそれがあります。

気象庁は、土砂災害に厳重に警戒するとともに低い土地の浸水や川の増水に警戒し、落雷や竜巻などの激しい突風、ひょうに注意するよう呼びかけています。

富山 氷見 道路の一面が冠水

富山県氷見市幸町で、23日午後2時ごろに撮影された映像です。

地元の工場の前の道路の一面が冠水し、大きな川のようになっています。

映像を撮影した近くに住む女性によりますと、水位がひざの高さまで達したところもあり、道路と用水路の境が見えにくくなっているということです。

撮影した女性は「道路の一面が、この深さまで冠水したのは初めて見ました。用水路に転落してしまう人がいないか、とても心配です」と話していました。

富山 立山町 増水した川の水が激しい勢いで流れる

23日午前8時半ごろ、富山県立山町で撮影された映像です。

川が増水して茶色く濁った水が、しぶきをあげながら激しい勢いで流れています。

映像を撮影した女性は「ふだんは水が澄んでいて、水量も多くはない川ですが、きょうはゴーゴーという大きな音を立てて流れていました。撮影した場所では、この時間、雨がほぼ降っていなかったので驚きました」と話していました。

大分 佐伯 斜面崩れ通行止めに

警察によりますと、23日朝、大分県佐伯市直川の県道609号線で、道路沿いの斜面が崩れているのが見つかり、現場付近では通行止めが続いています。

けが人などはいませんでした。

大分県佐伯土木事務所によりますと、およそ70メートルにわたって土砂が道路を塞いでおり、通行止めはあすまで続く見通しだということです。

鹿児島 奄美地方は梅雨明け

鹿児島県の奄美地方では23日梅雨明けが発表されました。

奄美地方と、沖縄県の八重山地方、宮古島地方には、「熱中症警戒アラート」が発表されていて、冷房を適切に使用し、こまめに水分をとるなど対策を心がけてください。