盛岡誠桜高 野球部の前副部長を無期謹慎処分 部員に暴言や暴力

日本学生野球協会は、不祥事が疑われる事案に関する調査や報告に応じなかったとして校長などが処分を受けていた岩手の盛岡誠桜高校について、21日までに報告書が提出されたことを明らかにし、審議の結果、部員に対する暴言や暴力が確認されたとして野球部の前副部長を無期謹慎の処分にしたと発表しました。

日本学生野球協会は21日、都内で審査室会議を開き、高校10件の処分を発表しました。

このうち、盛岡誠桜高校については去年8月以降、引退した3年生部員による飲酒や指導者による不適切な言動など不祥事が疑われる事案があり、高野連=日本高校野球連盟が調査と報告を繰り返し求めたものの学校側が応じず、報告義務に違反しているとしてこの春まで部長を兼務していた校長や監督などが謹慎処分を受けました。

学校側は先月、「承服できるものではない」などとして処分の撤回などを求めましたが、協会によりますと今月3日になって学校側から高野連に報告書が提出されたということです。

これを受けて協会が21日審議した結果、野球部の49歳の前の副部長が部員に対し、「早く辞めろ」「大けがして休むやつは使えない」など不適切な発言を日常的にしたうえ、口止めをしたり、寮で深夜に正座をさせるなど不適切な行為が確認されたということです。

また、63歳の監督も、暴言を吐いたり、暴力行為を行っていたということです。

協会では、前副部長を無期の謹慎、監督を2年間の謹慎処分としました。

協会によりますと、前副部長はすでに高校を退職しているということですが、2人の行為によって転学や退部を余儀なくされた生徒もいたということで、ともに重い処分となったとしています。