SMBC日興証券 吉岡社長 “スピークアップ”根づかせる考え示す

ことし4月に就任したSMBC日興証券の吉岡秀二社長がNHKのインタビューに応じ、相場操縦事件を受けた再発防止策として、職場での異変を上司などに率直に伝える“スピークアップ”と呼ばれる企業文化を根づかせていくを考え示しました。

SMBC日興証券は相場操縦事件などをめぐり、2年前、金融庁から一部業務の停止命令などを受けました。

4月に就任した吉岡社長は、再発防止策について「これってどうなんだろうとか、何か変なことが起きているのではないかとか、いろいろな声が現場にはある。いわゆる“スピークアップ”のように、こうした声をどうやって聞くことができるかが大事だ」と述べ、職場で感じた異変を上司や経営陣に率直に伝える企業文化を根づかせていく考えを示しました。

会社では職場の風通しを良くするため、肩書を使わず「さん」づけで呼ぶ取り組みや、役員と全国の従業員との対話などを進めているほか、金融庁の処分日の10月7日を“不祥事を学び継ぐ日”と定めているということです。

吉岡社長は「企業文化は、1年、2年、3年と、全身全霊を傾けてやり続けることによって初めて機能している部分がわかってくる。しつこくやることに尽きる」と強調しました。

一方、今後の戦略については「国が資産運用立国を目指す中、若い方も含めて投資行動にかなりの変化があると思う。これにどう貢献できるかが大事だ」と述べ、コンサルティング業務に注力する考えを示しました。