首都直下地震の対策盛り込む基本計画“半年ほど延期し策定へ”

首都直下地震の対策を盛り込んだ基本計画の見直しについて、国は、能登半島地震の課題を反映させる必要があるなどとして、半年ほど延期し来年秋を目標に策定する方針を決めたことが関係者への取材で分かりました。

首都直下地震について、国は、2013年に被害想定を公表し、首都中枢機能への影響が大きいマグニチュード7.3の「都心南部直下」の地震が発生した場合、死者は最大で2万3000人に上るとして、被害を減らす目標を盛り込んだ基本計画を2年後の2015年に策定しました。

その後の人口減少や高齢化、通信技術や防災対策の進展などを踏まえて計画を見直すことになり、去年12月にワーキンググループの初めての会合が開かれましたが、ことし1月の能登半島地震で議論が中断しています。

この影響で、計画の前提となる新たな被害想定が、当初予定していた年内から年明け以降にずれ込むうえ、能登半島地震の課題を反映させる必要があるとして、国は基本計画の見直しを来年の春から秋を目標に延期する方針を決めたことが関係者への取材で分かりました。

国は、来週にもワーキンググループを再開し、能登半島地震の課題も含め議論を重ねることにしています。

大規模災害の基本計画をめぐっては、南海トラフ巨大地震の見直しも能登半島地震の影響で延期されています。