イスラエル軍 “ガザ南部 軍事活動 一時停止”発表も攻勢か

イスラエル軍は、人道支援物資の搬入のため、ガザ地区南部の主要道路沿いで軍事活動を一時的に停止すると発表した一方、16日もガザ地区の広い範囲で攻撃を続け死傷者が出ていると地元のメディアが伝えていて、イスラエル軍は攻勢を強めているもようです。

イスラエル軍は16日、ガザ地区とイスラエルとの境界にあり人道支援物資の搬入経路になっている南部のケレム・シャローム検問所からハンユニスに続く主要道路沿いで支援物資の搬入量を増やすためだとして、軍事活動を毎日午前8時から午後7時まで一時的に停止すると発表しました。

ただイスラエル軍はヘブライ語版のSNSに「これは作戦の停止ではなく、ラファでの作戦は継続する」と投稿し、国内向けには強硬姿勢をアピールしています。

ガザ地区では、16日も広い範囲でイスラエル軍による攻撃が続き、中部では空爆で幼い子どもを含む6人が死亡し、数十人がけがをしたなどと地元のメディアが伝えていて、イスラエル軍は攻勢を強めているものとみられます。

地元の保健当局は、これまでに3万7337人が死亡したと発表し、犠牲者の数が増え続けています。

一方、ハマスのハニーヤ最高幹部が16日声明を発表し、先にアメリカが公表した6週間の停戦と人質解放を含む3段階からなる新たな提案をめぐり「合意に達するため、極めて真剣かつ柔軟に対応してきた」などと述べ、ハマスとしては前向きに受け止めているとの考えを示しました。

そのうえでイスラエル側が柔軟に応じていないなどと非難していて、交渉が停滞する中、イスラエル側に揺さぶりをかけるねらいもありそうです。