薩摩の武将 島津義弘ゆかりの「くも合戦」鹿児島 姶良

2匹のくもを細い棒の上で戦わせる伝統行事「くも合戦」が鹿児島県姶良市で行われ、熱戦が繰り広げられています。

「くも合戦」は400年以上前に、薩摩の武将、島津義弘が兵の士気を高めるために始めたとされる姶良市加治木町の伝統行事で、国の「選択無形民俗文化財」に登録されているほか、日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」にも選ばれています。

「くも合戦」では長さ60センチの棒の上でコガネグモのメスどうしを戦わせ、クモが棒から落ちたり糸を巻きつけられたりすると勝負が決まります。

会場には120人余りが自慢のくもを持ち寄って参加し、声援を送ったり、動画を撮影したりしながら勝負の行方を見守っていました。

くも合戦には子どもたちも参加していて捕まえたくもを大切に育てて勝負に臨んだということで、試合に勝つとガッツポーズをして喜んでいました。

参加した小学5年生の女の子は「くもが落ちそうで落ちなかったりするところがおもしろかったです。来年も出たいです」と話していました。

「姶良市加治木町くも合戦保存会」の川原卓郎会長は「子どもたちにも『くも合戦』をきっかけにくもを好きになって、自然環境にも興味をもってほしい」と話していました。