ドジャース山本由伸 筋肉の張りで急きょ交代 大谷翔平は無安打

大リーグ、ドジャースの山本由伸投手が、15日のロイヤルズ戦に先発登板し2回を無失点に抑えたところで右腕の筋肉の張りのため急きょマウンドを降りました。大谷翔平選手は3打数ノーヒットに終わり、チームも2対7で敗れました。

山本投手は当初の登板予定をずらして15日、本拠地ロサンゼルスで行われたロイヤルズ戦に今シーズン7勝目をかけて中7日で先発しました。

立ち上がりはテンポよく投げ込み2回、2アウトからヒット1本を打たれたものの続くバッターは150キロの高めの速球で空振り三振を奪い得点を許しませんでした。

しかし、山本投手は3回のマウンドには上がらず、途中交代となり、球団はその理由について「右腕の上腕三頭筋の張り」だと発表しました。

この日は2回まで28球を投げて打たれたヒットは1本、フォアボールが1つ、奪った三振も1つという成績でした。

山本投手は今月7日のヤンキース戦では106球を投げ、当初は中5日で13日のレンジャーズ戦の先発が予定されていましたが、登板日が2日ずれてこの日となっていて、ロバーツ監督は「追加の休養を与えるためだ」と説明していました。

一方、2番・指名打者で先発出場した大谷選手は1回、ノーアウト一塁の第1打席で、セカンドゴロのダブルプレーに倒れました。

このあと3回の第2打席はセカンドゴロ、5回の第3打席はファーストゴロ、5点を追う7回の第4打席は2アウト一塁の場面でフォアボールを選んでチャンスを広げましたが得点にはつながりませんでした。

大谷選手は3打数ノーヒット、フォアボールが1つで打率は3割5厘に下がりました。

試合はドジャースが2対7で敗れました。

ドジャース ロバーツ監督 “けが人リスト入り 可能性は高い”

ドジャースのロバーツ監督は試合後の会見で山本投手について「次のステップは医師の診察を受けることになる。その上で、詳しい検査が必要かどうかを見ていくことになる」と試合よくじつの16日に受診する方針を示し、けが人リスト入りについては「可能性は高い」と話しました。

2回のドジャースの守備が終わったあとベンチ内で投手コーチとロバーツ監督が会話をし、慌てるような様子もあり、「登板したあとに誰もが感じるような痛みがあるというのは聞いていたが、登板はできる程度のものだと思っていた。2回が終わるまで筋肉に張りがあるというのは知らず、聞いて驚いた。2回しか投げられないような懸念があるのであれば投げさせなかっただろう」と困惑したことを明かしました。

記者からコミュニケーションにそごがあった可能性について聞かれると「どの時点でやりとりに間違いが生じたのかはわからない。彼がこれ以上投げられないと伝えてくれたことには感謝しているが、投げるべきではないと判断するような状況は試合前には聞いていなかった」と話していました。

山本「今月7日の登板の数日後から腕に張り」

山本投手は試合後、報道陣の取材に応じ、ヤンキース相手に106球を投げた今月7日の登板の数日後から腕に張りを感じるようになったことを明かしました。

当初13日の予定だった先発登板を2日ずらしたのもこの張りが関係していて、試合前のブルペンの投球練習でも張りを感じていたものの程度は軽かったということで、「状態がすごくよくなったので登板することになったが、少し気にしながらの登板で投げていく中で少しずつ張りが強くなっているのがわかった」と振り返りました。

腕に張りがあることについては投手コーチにも伝えていたということで、「1回から『感覚はどうか』というのは聞いてもらっていて、やめたほうがいいと思ったら伝えることにしていた。まだ投げることはできたが先を考えるとよくないという判断をして、早めに言って交代してもらった」とやりとりを明かしました。

その上で「少しずつ張りを意識したフォームになってしまっていて、それでよけいに張りが出ていたのでそれもよくないと感じていた。感覚的にはそんなに長引くようなものではないと思う。痛めたわけではなく、大きな問題ではない」と話しました。