過労死 長時間労働 パワハラなど 全国一斉の電話相談

人手不足が深刻化する中、職場で起きる過労死や長時間労働、パワハラなどの相談に無料で応じる全国一斉の電話相談が行われています。

この電話相談は過労死の問題に取り組む弁護士などのグループが行っていて、東京都内の事務所には、午前10時の開始直後から次々に相談が寄せられました。

このうち高齢の女性からは「警備員だった夫が倒れて亡くなったが労災にあたるのか知りたい」という相談が寄せられ、弁護士が当時の勤務記録があるかなどを丁寧に聞き取っていました。

弁護団によりますと人手不足が深刻化する中、職場環境の悪化から追い詰められ、うつ病などの精神障害になったといった相談が増えているということです。

また、ことし4月から時間外労働の上限規制が始まった運送業と建設業などでも依然として長時間労働が続き、体調を崩したという相談も目立つということです。

過労死弁護団の幹事長、玉木一成弁護士は、「過労死防止法ができて10年になるが、精神疾患や過労自死の相談は増えていて懸念している。健康や精神に不調が現れたら医師の診断や専門家の助言を受けることが必要で、遠慮なく相談して予防に努めてほしい」と話していました。

電話相談は全国共通の「0120-777-654」で15日午後4時まで無料で受け付けています。