プロ野球5月の月間MVP パ投手部門 西武の新人 武内夏暉が受賞

プロ野球の5月の月間MVPが発表され、パ・リーグの投手部門では西武のドラフト1位ルーキー、武内夏暉投手が初めて受賞しました。

武内投手は、5月は4試合に先発してリーグトップに並ぶ3勝をあげ負けなし、28イニングと3分の2を投げて自責点はわずか2で、防御率もリーグトップの0.63と抜群の安定感を見せました。

5月19日のソフトバンク戦では強力打線を相手に9回途中まで投げて1失点に抑えたほか、5月30日の中日戦では6回途中無失点のピッチングをみせ、開幕から続く自身の連勝を「4」に伸ばしました。

ルーキーでの受賞は、パ・リーグでは2015年8月、同じ西武の高橋光成投手以来となりました。

球団史上最速で月間MVP 武内夏暉「びっくりしている」

球団史上最速で月間MVPを受賞した武内投手は「本当にうれしい。まさかこの時期に受賞できるとは思っていなかったので、びっくりしている」と心境を語りました。

そのうえで「ここまで順調に成績を残せてうまくいっている。監督、コーチ、スタッフの環境作りがあるからだ」と周囲への感謝の思いを口にしました。

武内投手は新型コロナに感染し、6月4日に1軍の出場選手登録を抹消されましたが、その後回復し、現在は復帰に向けて練習を再開しているということです。

今後に向けて「体の状態を見ながらできるだけ早く復帰したい。またここからいい状態でマウンドに上がって、チームの勝利に貢献したい」と力強く話していました。

パ打者部門 ソフトバンク 栗原陵矢 プロ10年目で初受賞

パ・リーグの打者部門では、ソフトバンクの栗原陵矢選手が、リーグトップの打率3割7分3厘、リーグトップタイの16打点の成績をマークし、プロ10年目で初めての受賞となりました。

栗原選手は「毎日、毎日、打った次の日も打てなかった次の日も新たな気持ちで挑めたのがよかったと思う」と喜びを語りました。

栗原選手は、けがでチームを離れた柳田悠岐選手にかわり、6月に入って3番を任されています。

栗原選手は「チームにとって痛いですが、カバーできるようにしたい。僕が3番に入ってから、4番の山川選手の打点が伸びず、僕で終わるイニングも増えてきていると思うので、もっと貢献できるように頑張りたい」と意気込みを示しました。

セ投手部門 広島 床田寛樹 2021年9月以来2回目の受賞

セ・リーグの投手部門は、広島の床田寛樹投手が、4試合に先発してリーグトップタイの4勝、リーグ3位の防御率0.94の成績を残し、2021年9月以来2回目となる受賞を果たしました。

すべてのカードの初戦で先発してチームを勝利に導いた床田投手は、「試合をしっかり作れたし、守備のおかげでリズムよく投げることができた。オフにやってきたことが結果に出ている。去年も春先はよくて後半よくなかったので、ここから疲れが出ると思うが、勝てる試合を増やせるよう頑張りたい」と話しました。

セ打者部門 広島 小園海斗 プロ6年目で初受賞

セ・リーグの打者部門も広島からの選出で、プロ6年目の小園海斗選手が初めて受賞しました。

小園選手は5月は全試合となる23試合の出場で、リーグトップの打率3割6分8厘、リーグ2位の15打点をマークしました。

また、5月7日の阪神戦でプロに入って初めて4番を務めるなど、打線の中心としてリーグトップの得点圏打率4割4分を記録するなど、抜群の勝負強さを発揮しました。

広島の打者部門での受賞は、現在大リーグ、カブスでプレーする鈴木誠也選手が受賞した2021年9月以来となりました。

小園選手は「充実した1か月を過ごせたし、初めて4番も経験できてよかった」と、よく打った5月を振り返りました。

去年の同じ時期は不振で2軍だったことから、「ことしは絶対にやってやるという気持ちで臨んでいる。満足することなく、5月だけと言われないように頑張りたい」と意気込みを語りました。