ヨーロッパ議会選挙 投票最終日 極右政党などの議席が焦点に

EU=ヨーロッパ連合の重要な政策を左右するヨーロッパ議会選挙は、9日、最終日を迎え、フランスやドイツなどの主要国で投票が行われていて、EUに懐疑的な右派や極右の政党がどこまで議席を伸ばすかが焦点となっています。

EUの予算や人事の承認を行い、立法にも関わるヨーロッパ議会の選挙は、人口に応じて加盟各国に割り当てられた合わせて720の議席をめぐって6日から国ごとに投票が始まり、最終日となる9日は、フランスやドイツなど21か国で行われています。

選挙ではロシアのウクライナ侵攻の影響などによる物価の高騰や、移民や難民の流入が続く中、EUの統合に懐疑的な右派や極右の政党が、自国の利益を最優先にすべきだと訴えて支持を広げているとみられています。

このうちフランスでは事前の世論調査で極右政党の国民連合の支持率が30%を超え、マクロン大統領の与党に倍以上の差をつけています。

パリにある投票所では朝から多くの有権者が訪れ、次々に票を投じていました。

20代の女性は「世界が変化する中で、経済的にも、環境政策においても、安心できる必要があります」と話していました。

また、40代の経済学者の男性は「極右の政党がより多くの票を得て議席を増やすのではないかと心配しています」と話していました。

選挙の結果は、日本時間の10日大勢が判明する見通しです。