G7 戦闘休止へのイスラエル提案を支持 ハマスに受け入れ求める

アメリカのバイデン大統領が明らかにしたイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止に向けたイスラエル側による新たな提案について、G7=主要7か国の首脳は全面的な支持を表明し、ハマス側に受け入れを求める声明を発表しました。

アメリカのバイデン大統領は5月31日、イスラエルがハマスに対して6週間の戦闘休止と人質解放を含む3段階からなる新たな提案を行ったと明らかにしました。

この提案についてG7=主要7か国の首脳は3日、声明を発表し「ガザ地区での即時停戦と人質全員の解放、それに人道支援の増加や危機の永続的な終結につながるものだ」として全面的な支持を表明しました。

そのうえでハマス側に提案を受け入れるよう求めるとともに、ハマスに影響力を持つ国々に働きかけを強めるよう要請しています。

戦闘休止に向けた新たな提案をめぐり、ハマス側は当初、肯定的に受け止めているとする声明を発表していましたが、中東のメディアは3日、ハマス側が恒久的な停戦の保証を求めていると伝えています。

アメリカ ホワイトハウスによりますと、バイデン大統領は3日、交渉の仲介役を務めるカタールのタミム首長と電話で会談し、完全な停戦などを妨げているのはハマスだけだと指摘し、提案の受け入れに向けて、あらゆる手段をとるよう協力を求めたということです。

一方、イスラエル側では、交渉に否定的な連立政権の極右の閣僚らから安易な妥協をするべきではないなどと反発も広がっていて、各国が働きかけを強める中、ハマスとイスラエル双方が合意に達するかはなお不透明な状況です。

“難民キャンプに攻撃 市民3人死亡” 地元メディア

パレスチナの地元メディアは、ガザ地区中部の難民キャンプに攻撃があり、市民3人が死亡し、複数のけが人が出ていると4日、伝えています。

また、同じ難民キャンプへの夜間の攻撃で、5人のけが人が出ているとしています。

ガザ地区の保健当局は3日、これまでに3万6479人が死亡したとしています。

一方、イスラエル軍のハガリ報道官は、3日、80代の3人を含む男性の人質4人の死亡が確認されたと発表しました。

4人は数か月前に、イスラエル軍が南部ハンユニスで軍事作戦を行っている間に亡くなったとみられ、死亡した状況について確認を進めているほか、遺体はいまもハマス側にあり、ガザ地区から搬送できていないとしています。

ハガリ報道官は「彼らを救えなかったことを残念に思っている」としたうえで、「人質の解放のために必要なことをすべてする」と改めて強調しました。