大相撲 “照ノ富士 復帰に向けた姿勢など注視”横審委員長

大相撲の横綱審議委員会が開かれ、山内昌之委員長は夏場所を途中休場した横綱 照ノ富士について「次の名古屋場所、あるいは秋場所までけがの回復過程や復帰についての横綱の執念と責任感を見てみることになった」と復帰に向けた姿勢や復帰後の成績を注視する意向を示しました。

横綱審議委員会は、27日夕方、東京 両国の国技館で開かれ、会合のあと山内委員長が記者会見しました。

夏場所を2日目から休場し、横綱在位17場所目で10回目の休場となった横綱 照ノ富士については「残念だったのは事実だが、少しでも出ようとした敢闘精神は評価できる」としました。

そのうえで「次の名古屋場所、あるいは秋場所までけがの回復過程や復帰についての横綱の執念と責任感を見てみることになった」と復帰に向けた姿勢や復帰後の成績を注視する意向を示しました。

横綱審議委員会は内規で、休場が多いなど、その位に堪えないと認めた場合などに横綱に対して「激励」や「注意」、「引退勧告」を決議するとしています。

山内委員長は「激励や注意、ましてや引退勧告に到底当てはまるものではない。名古屋場所、秋場所ということまで明示したので、その後に関してはおのずと道筋が見えてくると思う」と述べました。

一方、23歳の新小結 大の里が初土俵からわずか7場所で初優勝を果たしたことについては「大きく角界が変わろうとしている予兆ではないか。大関にはいずれ昇進すると思うが、そのスピード感も期待だ」とたたえました。

一方で、2場所続けて若手力士の優勝が続くなど、番付の重みについて問われると「番付崩壊とまではいかないまでも番付の流動化が進んだ2場所というのは否定できない。立ちはだかる上位力士の工夫や奮起がないと番付が有名無実になりかねない」との見解を示していました。