長期金利 1.025%に上昇 約12年ぶり高い水準

27日の債券市場では午後の取り引きで、長期金利の代表的な指標となっている10年ものの国債の利回りが1.025%をつけて、およそ12年ぶりの高い水準まで上昇しました。

国債は、価格が下がると金利が上昇するという関係にあります。

27日の債券市場では、日本国債を売る動きが強まり、午後の取り引きで長期金利の代表的な指標となっている10年ものの国債の利回りが1.025%まで上昇しました。

これは、2012年4月以来、およそ12年ぶりの高い水準です。

市場関係者は「きょう、行われた日銀主催の会議では、植田総裁や内田副総裁から踏み込んだ発言はなかったという受け止めが多いものの、市場では、日銀が金融政策の正常化を早めるのではないかとの見方が根強く、日本の国債を売る動きが強まっている」と話しています。

林官房長官「国民生活などに与える影響を注視」

林官房長官は27日午後の記者会見で「国債金利はさまざまな要因を背景として市場において決まるものであり、その動向の逐一についてコメントすることは控えたい」と述べました。

その上で「長期金利は、さまざまな経路を通じて経済財政に影響を及ぼすことから、国民生活などに与える影響を注視していきたい」と述べました。