ゼレンスキー大統領 「平和サミット」に米中首脳の参加求める

ウクライナのゼレンスキー大統領は、みずからが提唱する和平案の実現に向けて、来月スイスで開かれる国際会議について、アメリカのバイデン大統領と中国の習近平国家主席に対し「真の和平に向けた指導力を発揮してほしい」と訴え、会議への参加を求めました。

ウクライナでは、第2の都市、東部ハルキウに対しロシア軍のミサイルなどによる攻撃が続いていて、25日には大型の商業施設が誘導爆弾による攻撃を受け、地元の知事によりますと、これまでに12歳の女の子を含む16人が死亡しています。

こうした中、ゼレンスキー大統領は26日に公開した演説で、ミサイル攻撃で破壊されたハルキウ市内の印刷所を背景に「100万人以上が住むこの都市をロシア軍は毎晩、毎日、攻撃している。ロシアの航空部隊が国境に近づき、街に向けて直接、爆弾を発射している」と述べて、ロシア軍の攻撃を非難しました。

また、ゼレンスキー大統領は、みずからが提唱する和平案の実現に向けて、来月スイスで開かれる国際会議「平和サミット」について、これまでに80か国あまりが参加を表明していると明らかにしました。

その上で、アメリカのバイデン大統領と中国の習近平国家主席に対して「攻撃の合間の小休止ではなく、真の和平に向けた指導力を発揮してほしい。個人的な指導力と参加でサミットを支援してほしい」と訴えて、会議への参加を求めました。

ゼレンスキー大統領は「平和サミット」で
▽ロシアとの捕虜交換の問題
▽エネルギーや核の安全保障
▽ロシアに連れて行かれた子どもの帰国
などについて、議論したい考えを示しています。