カンヌ映画祭閉幕 パルムドールは米監督の作品「アノーラ」

映画監督の是枝裕和さんが審査員として参加したフランスのカンヌ映画祭は、アメリカの映画監督の作品を最優秀賞に選び、閉幕しました。

世界3大映画祭の1つ、フランスのカンヌ映画祭は25日、最終日を迎え、最優秀賞のパルムドールを競うコンペティション部門の各賞の発表などが行われました。

ことしの映画祭では、日本の映画監督の是枝裕和さんが、コンペティション部門の審査員の1人を務め、授賞式に出席しました。

パルムドールには、アメリカのニューヨークの性風俗産業で働く女性が、ロシアの富豪の息子と出会い、結婚するものの家族の反対にあう様子をコミカルに描いた、アメリカのショーン・ベイカー監督の作品「アノーラ」が選ばれました。

また、授賞式では、去年、最優秀男優賞を受賞した、俳優の役所広司さんも各賞のプレゼンターの1人として登場しました。

役所さんは「映画は、国境や価値観などを超えて私たちを強く結び付け、他人の痛みを感じる心を育ててくれる」とスピーチし、拍手を受けていました。

このほか、カンヌ映画祭に合わせて批評家の団体が授与する「国際映画批評家連盟賞」に将来の夢や目標を持てない若い女性の主人公を描く、日本の山中瑶子監督の「ナミビアの砂漠」が選ばれました。