アルバイトやパートの時給 昨年度 全国平均1125円と過去最高に

昨年度のアルバイトやパートの時給は全国平均で過去最高となる1125円になったとする民間の調査結果がまとまりました。深刻な人手不足が続く中、企業の間で時給を引き上げる動きが広がっています。

リクルートの調査研究機関「ジョブズリサーチセンター」は、全国の求人情報をもとに企業がアルバイトやパートを募集する際の平均時給を地域や月ごとに調べています。

それによりますと、昨年度の時給は全国平均で1125円と、前の年度より30円、率にして2.7%増え、比較可能な2018年度の調査以降、最も高くなりました。

内訳では
▽飲食店などの「フード系」が4.5%増えて1086円
▽小売りやホテルなどの「販売・サービス系」が3.6%増えて1090円
▽「製造・物流・清掃系」が2.3%増えて1135円などとなっています。

コロナ禍からの経済の正常化や外国人旅行者の増加で飲食や旅行の需要が高まる一方、企業の間では深刻な人手不足が続いていて、人材の確保や定着を図るために時給を少しでも引き上げようという動きが広がっています。

また、ことしの春闘の賃上げ率が高い水準となったことや都道府県ごとの最低賃金が引き上げられたことも時給の引き上げに影響したとしています。

調査研究機関の担当者は「人手不足が深刻なため、一時的に無理をしてでも時給を引き上げ人手を確保しようという企業も出てきている」と話しています。