「北朝鮮 軍事偵察衛星の打ち上げ準備か」韓国メディア

北朝鮮による軍事偵察衛星の打ち上げについて、24日に韓国軍関係者は、北西部のトンチャンリ(東倉里)付近で打ち上げの準備と推定される状況が確認されており、米韓両国の当局が監視を強めていると明らかにしました。
これに関連して、韓国の通信社、連合ニュースは、北朝鮮が早ければ来週にも打ち上げに踏み切れる見通しだと伝えています。

北朝鮮は去年11月に、軍事偵察衛星の打ち上げ成功を初めて発表し、ことし、追加で3基を打ち上げる計画を示しています。

こうした中、韓国メディアは、ことし3月に韓国軍関係者の話として、トンチャンリにある衛星発射場で、アメリカの偵察衛星による監視を避けるためとみられる覆いが設置され、軍事偵察衛星の打ち上げ準備が進んでいると報じていました。

ことしに入って、北朝鮮が韓国を「主な敵」と呼び、統一の対象でなく敵対的な国家と見なす方針に転換すると表明する中で、韓国としては、来週開かれる日中韓3か国の首脳会議や、それにあわせて行われる2国間会談で、北朝鮮情勢についても議題にしたい考えです。

ただ、そうした動きに対して北朝鮮が反発を強める可能性もあることから、韓国軍は引き続きアメリカなどと連携して、警戒・監視を強化する方針です。

政府関係者「打ち上げの兆候分析中 警戒続ける」

政府関係者は24日午後4時半すぎ、NHKの取材に対し「韓国とアメリカとは密に情報共有を行っており、状況は把握している。日本政府としても打ち上げの兆候について引き続き分析中で、警戒を続ける」と述べました。

防衛省関係者「詳細分析中 警戒・監視に全力」

自衛隊はすでに出されている「破壊措置命令」を受けて、東シナ海に高性能レーダーと迎撃ミサイルのSM3を搭載したイージス艦を、沖縄県に地上配備型の迎撃ミサイル「PAC3」の部隊を展開するなどして警戒に当たっています。

防衛省関係者はNHKの取材に対し「北朝鮮に動きがあることは把握しているが、詳細は分析中だ。防衛省としては引き続き、警戒・監視に全力を挙げる」と述べました。