詐欺被害金 資金洗浄疑い 違法オンラインカジノ賭け金が60%余

ペーパーカンパニーの口座を使って詐欺の被害金などの資金洗浄を行ったとして12人が逮捕された事件で、警察が容疑者らが管理する口座の入金記録の一部を調べたところ、違法なオンラインカジノの賭け金が60%余りを占めていたことが分かりました。警察は容疑者らのグループが国内の違法業者を中心に資金洗浄を請け負い、手数料として多額の不正な利益を得ていたとみて調べています。

川崎市の会社役員、藤井亮平容疑者(41)ら12人は、去年6月までの2年近くの間に、実体のない会社、いわゆるペーパーカンパニーを設立したうえで、詐欺の被害者などから法人名義の口座に振り込まれた金、合わせて550万円余りを別の口座に移してマネーロンダリング=資金洗浄を行ったとして、組織犯罪処罰法違反などの疑いで逮捕されました。

容疑者らは「リバトングループ」を名乗り、4000以上の口座を管理し、さまざまな犯罪グループから資金洗浄の依頼を受けていた疑いがあり、これらの口座には少なくとも600億円が入金されていたということです。

警察がこのうち複数の口座の入金記録、数十件を抽出して調べたところ、違法なオンラインカジノの賭け金が60%余りを占めていたことが分かりました。

捜査関係者によりますと、管理する口座が客の賭け金の振込先に指定されているケースが多く、容疑者らのグループは入金されると数%の手数料を差し引いた上で別の複数の口座に移していた疑いがあるということです。

警察は国内の違法業者を中心に資金洗浄を請け負い、多額の不正な利益を得ていたとみて調べています。