ゼレンスキー大統領 欧米側のさらなる関与訴え 米有力紙が公開

ウクライナのゼレンスキー大統領は、NATO=北大西洋条約機構に加盟する国々が、ウクライナを攻撃するロシア軍のミサイルを戦闘機で迎撃してほしいと求めるなど、欧米側のさらなる関与を訴えました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は20日、アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズのインタビューに応じ、内容が公開されました。

この中で、ゼレンスキー大統領は、ロシア軍がウクライナに行うミサイル攻撃についてNATO=北大西洋条約機構の加盟国が戦闘機で撃墜してほしいと求めました。

ゼレンスキー大統領は、ロシアに対する攻撃ではなくあくまでも防衛だとしたうえで「NATO加盟国が戦争に巻き込まれるという問題にもならない。ウクライナの上空にあるものを撃ち落としてほしい」と強調し欧米側のさらなる関与を訴えました。

また、ロシア軍が国境を越えてウクライナ東部ハルキウ州で攻撃を続けていることについて欧米側は、供与した兵器をロシア国内への攻撃に使用することを認めていないことに言及したうえで国境地域の防衛には、ロシア国内の軍事目標を兵器で攻撃することが不可欠だと訴えました。

そして、ゼレンスキー大統領は、アメリカから供与されたミサイルで攻撃する許可を得るため、アメリカ政府の高官に働きかけていることを明らかにしました。

一方、ロシア大統領府のペスコフ報道官は21日「ウクライナ側から最近出ているヒステリックな発言は彼らが前線で極めて不利になっていることを示している。軍事支援のペースが戻ったとしてもウクライナ軍にとって戦況を変えることには何の役にもたたない」と述べました。