「NIPPO」契約と異なる施行 首都高など新たに12の工事でも

道路の舗装工事などを手がける大手の「NIPPO」が、各地の国道や高速道路の工事で新品のアスファルトを使う契約だったにもかかわらず使用済みのアスファルトなどを混ぜた材料を使用していた問題で、会社は新たに首都高速道路など12の工事でも契約と異なる施工をしていたと公表しました。こうしたケースはすでに公表されたものを含め、全国33の工事にのぼります。

「NIPPO」は国土交通省や東日本高速道、中日本高速道路から受注した国道や高速道路、空港のあわせて21の工事で、新品のアスファルトを使う契約だったにもかかわらず、使用済みのアスファルトなどを混ぜた「再生合材」を使用していたと4月、公表しています。

22日に会社は、その後の調査で新たに12の工事でも同じケースがみつかり、契約と異なる材料が使われていたのはこれまで公表されたものを含め全国33の工事におよぶと公表しました。

新たにみつかった工事には首都高速道路の4つの工事が含まれています。

また、新品だとして33の工事に使われた「再生合材」は、NIPPOの複数の子会社が納入したものだということです。

アスファルトは多くが再利用され、各地の道路で舗装に活用されていますが、新品と比べて耐久性が低くなる可能性も指摘されています。

NIPPOは該当する工事について、自社による試験でただちに安全性に問題ないことを確認したとしていますが、今後、外部の専門家を招いて改めて安全性を確認する技術検証委員会と、原因の究明などを行う調査委員会を立ち上げるとしています。

NIPPOは「ご迷惑をおかけしおわび申し上げます。抜本的な再発防止策について原因究明と並行して調査委員会で検討のうえ、7月末をめどに報告させていただきます」とコメントしています。