北朝鮮 キム・ヨジョン氏 ロシアへの兵器輸出を否定

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記が兵器の製造状況を相次いで視察し、韓国の専門家などからロシアへの輸出も念頭に置いた動きだという見方が出ていることについて、キム総書記の妹、キム・ヨジョン(金与正)氏は否定する談話を発表しました。

北朝鮮のキム・ジョンウン総書記は今月、ミサイルの移動式発射台などの製造状況を繰り返し視察していて、韓国では専門家などからウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアへの輸出も念頭に置いた動きだという見方が出ています。

これについて、キム総書記の妹、キム・ヨジョン氏は17日、国営通信を通じて、談話を発表しました。

ヨジョン氏は「いま、われわれにとって最優先なのは、武器の『広告』や『輸出』ではなく、軍の戦争準備をより完璧に整えることだ」としてロシアへの輸出を否定しました。

そのうえで「われわれが公開した戦術武器の唯一の使命は、ソウルがでたらめな考えを持たないようにするためだ」として韓国を対象にした兵器だと強調しました。

一方、アメリカ財務省は16日、北朝鮮との武器の取り引きに関与したとして、ロシア企業などに制裁を科すと発表していて、北朝鮮が弾道ミサイルなどをロシアに提供し、その見返りに軍事支援を求めていると非難しています。