ラファで軍事作戦 拡大の構え イスラエル国内では大規模集会も

イスラエル軍がパレスチナのガザ地区南部ラファで軍事作戦をさらに拡大する構えを見せるなか、イスラエル国内では11日、大規模な集会が開かれ、参加した人たちは軍事作戦よりも交渉による人質の解放を優先するよう訴えました。

ガザ地区での作戦を続けるイスラエル軍は11日、100万人以上の住民が身を寄せる南部ラファで今月6日の東側に続いて、中心部などを対象に退避を求める新たな通告を出しました。

攻撃の範囲をさらに拡大する構えを見せ、イスラム組織ハマスへの軍事的な圧力を強めています。

ガザ地区では11日もイスラエル軍のラファへの空爆で7人が死亡したと地元メディアが伝えていて、ガザ地区の保健当局は、これまでの死者が3万4971人にのぼったと発表しています。

一方で、イスラエルとハマスの間で続く戦闘休止と人質解放に向けた交渉は、双方の折り合いがつかず中断されています。

こうした中、イスラエルのテルアビブでは11日、ラファでの軍事作戦の拡大よりも交渉で人質を解放するよう求める集会が開かれ、数千人が集まりました。

参加者たちは人質の解放を実現できていないとしてネタニヤフ首相は一刻も早く辞任すべきだなどと訴えていました。

参加した女性は「双方が受け入れられる合意の実現のためにイスラエル政府はもっと努力をするべきだ」と話していました。

交渉についてイスラエルメディアは「決裂したわけではない」とするイスラエル当局者の話を伝えている一方で、ハマスは声明で「交渉の戦略を再検討する」と表明するなど今後、再び協議の場が設けられるかが焦点となっています。