アーティスティックスイミング パリ五輪代表 16歳の比嘉ら9人

アーティスティックスイミングのパリオリンピックの日本代表が発表され、去年の世界選手権のデュエットで金メダルを獲得した安永真白選手と16歳の比嘉もえ選手のペアなど合わせて9人が選ばれました。

安永・比嘉など9人がパリ五輪代表に

アーティスティックスイミングの日本代表は、2人で演技する「デュエット」と、8人で演技を行う「チーム」でいずれもパリオリンピックの出場権を獲得していて、日本水泳連盟は10日、代表メンバーを発表しました。

安永真白選手と比嘉もえ選手

このうちデュエットでは、去年、福岡市で行われた世界選手権で、テクニカルルーティンで金メダルを獲得した、24歳の安永選手と16歳の高校生、比嘉選手のペアが代表に内定しました。

またチームでは、安永選手と比嘉選手に加え、2大会連続のオリンピック出場となるキャプテンの吉田萌選手など、控えを含め合わせて9人がメンバーとして選ばれました。

日本代表は、今月3日から5日までフランスで行われた、パリオリンピックのテスト大会を兼ねたワールドカップで、チームのフリールーティンで優勝するなど、順調な仕上がりを見せています。

代表メンバーは、オリンピック本番に向けて、東京 北区の国立スポーツ科学センターで合宿を開くなどして、調整を進めていくことにしています。

「デュエット」安永・比嘉ペアとは

アーティスティックスイミング、デュエットの安永真白選手と比嘉もえ選手のペアは去年の国際大会からペアを組んでいます。

▽大阪府出身で24歳の安永選手は、東京オリンピックに続き2大会連続
▽広島県出身で16歳の高校生、比嘉選手は、父が元プロ野球選手の寿光さんで、初めてのオリンピックとなります。

デュエットは同じような体格の選手でペアを組むことが多い中、身長1メートル67センチの安永選手と、1メートル72センチの比嘉選手の差は5センチあり、体格差を生かした高さのあるダイナミックなアクロバティック技が持ち味です。

去年、福岡市で開かれた世界選手権ではテクニカルルーティンで金メダル、フリールーティンで銅メダルを獲得しました。当時15歳だった比嘉選手は、世界選手権のアーティスティックスイミングで日本選手史上最年少の金メダリストとなりました。

続く中国で開かれたアジア大会では、2種目の合計で中国に次ぐ2位となり、デュエットでのパリオリンピックの出場権をつかみました。

パリオリンピックに向けては、ことし2月の世界選手権で体調不良のためデュエットを棄権したことなどを踏まえ、リザーブとして技術力の高さが持ち味の佐藤友花選手が加わり、3人で練習に取り組んでいます。

パリオリンピックでの演技のテーマは
▽テクニカルルーティンが「Cool Japan」
▽フリールーティンが「ペガサス」を予定しています。

◆アーティスティックスイミング チームの全メンバー(9人)

パリ五輪出場権獲得(2024年2月の世界選手権)

▽キャプテンの吉田萌選手(28)
▽安永真白選手(24)
▽比嘉もえ選手(16)
▽佐藤友花選手(22)
▽木島萌香選手(24)
▽島田綾乃選手(17)
▽和田彩未選手(20)
▽小林唄選手(21)
控えとして選ばれた▽藤井萌夏選手(19)

チームの日本代表は、東京オリンピックで4位に終わりメダル獲得を逃したあと、日本代表で活躍した中島貴子ヘッドコーチが新たに就任しました。

アーティスティックスイミングは去年、大幅なルール変更が行われ、フィギュアスケートのように一つ一つの技ごとに難易度が設定され、その技の出来栄えで採点する方式になりました。

ルール変更に対応しながらの強化が進められ、キャプテンの吉田選手を中心に、日本らしい正確で表現力豊かな演技に磨きをかけてきたほか、メンタルトレーニングにも力を入れ、去年の福岡市での世界選手権ではフリールーティンで銀メダル、アクロバティックルーティンで銅メダルを獲得しました。

そして、パリオリンピックの出場権をかけたことし2月の世界選手権では、フリールーティンで銀メダルを獲得するなどして、8大会連続のオリンピック出場を決めました。

パリオリンピックで予定する演技のテーマは、
▽テクニカルルーティンが「雷」
▽フリールーティンが「チェス」
▽アクロバティックルーティンが「アリゲーター」です。

足技の技術力を高めることに加え、アクロバティック技でジャンプなどを行う選手を特性に応じて4人が行う体制に変更し、多様な表現でメダル獲得を目指します。