セガサミーHD 宮崎「シーガイア」を米投資ファンドに売却決定

ゲーム事業やリゾート運営などを展開する「セガサミーホールディングス」は、宮崎市の大型リゾート施設「フェニックス・シーガイア・リゾート」の運営会社の株式を、アメリカの投資ファンドに売却することを決めたと発表しました。

発表によりますとセガサミーホールディングスは宮崎市の大型リゾート施設、シーガイアを運営する、子会社の「フェニックスリゾート」のすべての株式を売却することを10日の取締役会で決めました。

売却先はアメリカの投資ファンド「フォートレス・インベストメント・グループ」で、今月末に売却を完了する予定だということです。

売却額は非公表ですが、株式の売却に伴う特別利益としておよそ85億円を今年度の決算に計上する見込みだとしています。

シーガイアは2001年に経営破綻したあと海外の投資会社のもとで事業を続け、セガサミーが2012年に大規模なリゾート施設を運営するノウハウを得るため完全子会社にしました。

セガサミーは株式の売却後、新たに一部の株式を取得して関係を維持する一方、経営資源を主力のゲーム事業などに集中するねらいです。

セガサミーは、「ホテルやリゾート事業で豊富な経験や知識を有するファンドが運営を主導することが企業価値の最大化のために最善であると判断した」としています。

里見社長グループCEO「リゾートとして再生終わったタイミング」

セガサミーホールディングスの里見治紀社長グループCEOは10日の決算説明会で今回の売却について、「2期連続の黒字となり、社員へのボーナスを支給できるようになるなどリゾートとしての再生が終わったタイミングだった。われわれにとっては投資を回収する段階だったが、提案を受けたファンドはさらに投資を行い、従業員の雇用も引き続き守るということだったので、ノウハウもあるオーナーに引き継いだほうがリゾートの価値を高めてくれると考えた。運営会社を売却したいとは思っていなかったが、提案を受けて議論した結果だ」と述べました。