経済同友会 “政治への不信感高まり” 政治資金の可視化を提言

経済同友会は、自民党の政治とカネの問題で政治への不信感が高まっているとして、政治資金の支出を可視化することなどを盛り込んだ提言をとりまとめました。

この提言は、経済同友会の政治・行政改革委員会がとりまとめ、10日公表しました。

この中では、自民党の政治とカネの問題を受けて「日本の政治不信は極めて深刻な問題となっている」として、政治資金の支出を可視化することなどが必要だと指摘しています。

可視化に向けては収支報告書をオンラインで提出することや、現金による授受を全面的に廃止すること、そして、収支報告書の信頼性を確保するために会計責任者を国会議員に変更することや監査対象とする政治団体を拡大することなども求めています。

提言を発表した神津多可思委員長は、「政治とカネをめぐる問題は歴史を見ればもっと深刻な社会問題に発展していく。支出の可視化は献金を行う上で必要不可欠で、担保されない場合には献金の見直しもやむをえないと考えている」と述べました。

この問題をめぐっては、経団連の十倉会長が5月7日の記者会見で「民主主義政治には資金がかかるが、それだけに透明性を担保しなければならない。また、どんな制度をつくってもしっかり守る実効性が必要だ」と述べるなど、経済界からも仕組みの改善を求める声が相次いでいます。