クレーン車の転倒防ぐ装置 設置場所が適切でなかったか 名古屋

9日、名古屋市の住宅街の工事現場で作業中のクレーン車が倒れて周辺の建物などに被害が出た事故で、現場の施工管理を行う会社は、クレーン車の転倒を防ぐための装置の設置場所が適切でなかった可能性があるとみて、原因を詳しく調べています。

9日午前9時ごろ、名古屋市西区の住宅街の工事現場で作業中のクレーン車が倒れ、近くの特別養護老人ホームの建物や電柱などが壊れる被害が出たほか、現場周辺の1700戸余りが一時、停電しました。

現場では10日もクレーン車の撤去作業などが行われています。

警察によりますと、当時、現場では住宅の新築工事が行われていて、重さ25トンまでの荷物をつり上げられるクレーン車で、組み立てられた住宅の一部を移動させる作業が行われていたということです。

また、現場の施工管理を行う「トヨタホーム愛知」によりますと、「アウトリガー」と呼ばれる、つり上げる荷物の重さによる転倒を防ぐための装置について、設置場所が適切でなかった可能性があるということです。

「トヨタホーム愛知」は原因を詳しく調べるとともに、「ご迷惑をおかけした皆様には深くおわび申し上げます。復旧作業に全力を尽くします」などとコメントしています。

現場近くに住む男性 “テレビが今もつかず困っている”

現場近くに住む80代の男性は「きのう大きな音がしてすぐにケーブルテレビが切れ、今もつかなくて困っています。けさ業者が来て、きょう復旧作業をすると説明がありました。近くで大きな事故があってびっくりしました」と話していました。