中国 4月の輸出額 去年同月比1.5%増 東南アジア向け増が要因

中国の4月の輸出額は、去年の同じ月と比べて1.5%増加しました。主要な貿易相手である東南アジア向けが大きく増えたことなどが要因で、中国国内の景気の先行きに不透明感が広がる中、輸出の増加が続くのか注目されます。

中国の税関当局が5月9日に発表した、4月の貿易統計によりますと、輸出額は、ドル換算で去年の同じ月と比べて1.5%増加しました。

中国の輸出額が増加するのは2か月ぶりで、主要な貿易相手のうち、アメリカやヨーロッパ向けは減った一方、東南アジア向けが大きく増えたことなどが要因です。

品目別では、家電製品や、EV=電気自動車をはじめとする自動車などが増えました。

また、輸入額は、鉄鉱石や原油といった原材料の輸入が増えたことなどから、去年の同じ月と比べて8.4%の増加となりました。

中国では、堅調な輸出に支えられる形で、企業の生産が上向きになっている一方、不動産不況や厳しい雇用情勢などを背景に、国内の需要は停滞が続いています。

中国の景気の先行きに不透明感が広がる中、輸出の増加が今後も持続し、景気のけん引役になれるかが注目されます。