ボーイング787型機“検査未了可能性” 三菱重工社長 影響懸念

ボーイング787型機をめぐって一部の旅客機で必要な検査が完了していない可能性があるとしてアメリカのFAA=連邦航空局が調査を始めたことについて、機体の主翼部分を製造する三菱重工業の泉澤清次社長は、出荷が停滞すれば影響が出るおそれがあるとして懸念を示しました。

ボーイング787型機をめぐっては、アメリカのFAAが一部の旅客機で翼と胴体の接合部分の必要な検査を完了していない可能性や従業員が検査記録を改ざんした可能性があるとして調査を開始しました。

787型機は、三菱重工業と川崎重工業、それにSUBARUなどが機体の一部の製造を担い、このうち三菱重工業は昨年度1年間で43機分の主翼を出荷しました。

これに関連し、三菱重工業の泉澤社長は8日の決算会見で「ボーイングの出荷が停滞すればそれに伴ってわれわれの需要も影響が出ると思う」と述べ、影響が出るおそれがあるとして懸念を示しました。

そのうえで、「今、直近でどうこうというふうにはとらまえておらず、ボーイングと適切にコミュニケーションを取りながら今年度の生産計画も含めて話をさせてもらっている」と述べ、FAAの調査やボーイングの今後の対応を注視していく姿勢を示しました。