発言中マイク切られた問題で水俣病患者団体“運営見直しを”

5月1日に熊本県水俣市で行われた、水俣病の患者団体などと伊藤環境大臣との懇談の際、環境省の職員がマイクの音を切った問題で、団体側が8日に会見を開き、今後の懇談の運営について、発言の持ち時間の見直しなどを求めていく考えを示しました。

水俣市では5月1日に水俣病の犠牲者慰霊式のあとに、患者や被害者でつくる8つの団体が伊藤環境大臣と懇談する場が設けられましたが、団体が発言していた際、持ち時間を過ぎると、環境省の職員にマイクの音を切られました。

この問題を受けて、患者団体などでつくる「水俣病被害者・支援者連絡会」が8日に水俣市で記者会見を開き、代表代行を務める山下善寛さんは「環境省は水俣病が『公害の原点』と言っているが、口先だけだと感じた」と述べました。

山下さんは、懇談の会場で「水俣病被害市民の会」の代表として発言していた際、マイクの音を切られた1人で、8日の会見では、今後の懇談の運営について、「68年の苦しみを3分の持ち時間で話すことはできない」などとして、
▽持ち時間を見直すことや
▽慰霊式当日だけでなく、別の日も含めて意見を交わす場を設けることを求めていく考えを示しました。

一方、記者会見のあと、懇談で司会役を務めた環境省特殊疾病対策室の木内哲平室長が会見の会場を訪れ、団体側に謝罪しました。

このあと報道陣の取材に応じた木内室長は「今回のことは私の責任であり、深く反省しております」と述べました。