カブス 今永昇太 8回に逆転許し6勝目は持ち越し

大リーグ、カブスの今永昇太投手がパドレス戦に先発登板し、勝ち投手の権利を持って迎えた8回のマウンドで逆転となるツーランホームランを打たれ6勝目は持ち越しとなりました。

ここまで負けなしで5勝をマークし防御率は、両リーグを通じてトップの0.78と好調を維持していた今永投手は、7日、本拠地シカゴで行われたパドレス戦に中5日で先発登板しました。

今永投手は立ち上がりから力強い速球と低めにコントロールした変化球を軸に安定感のあるピッチングを見せて3回までヒット1本に抑えました。

4回には、パドレスの中軸からスプリットで2者連続の三振を奪うなど1点リードの5回まで二塁を踏ませず勝ち投手の権利を得ました。

6回、1アウトから2者連続ヒットで一塁二塁と初めて得点圏にランナーを背負いましたが、ここは、インコースを突いた速球と低めのスプリットで2者連続で空振りの三振を奪い無失点で切り抜けました。

7回は打者3人で抑えた今永投手は、大リーグで初めて8回のマウンドに上がりましたが先頭バッターにヒットを打たれ続くバッターには変化球を捉えられて逆転となるツーランホームランを許してここでマウンドを降りました。

このあと味方打線が8回ウラにパドレスの4人目で登板した松井裕樹投手から犠牲フライで得点をあげて2対2の同点に追いついたため、今永投手の負けがなくなりました。

今永投手は8回途中まで移籍後最多の102球を投げて2失点、打たれたヒットが7本、フォアボールが1つ、三振8つを奪う内容でした。

2失点で防御率は1.08となりましたが、この時点でも両リーグを通じトップは変わっていません。

試合は、カブスが9回にサヨナラホームランで3対2で競り勝ちました。

今永 “2球種が投球全体の93%”パドレス打線抑える

この試合、今永投手はストレートと縦に落ちるスプリットの2つの球種が投球全体の93%を占めるというピッチングでパドレス打線を抑えました。

今永投手は「結果がいちばんよく出ると思われる球種を投げているだけなので、もしそれが打たれたらもちろんいろんな引き出しは用意している。ストレートをしっかりバッターのベルトより上に投げられたのが自分としてはいちばんよかった」と話し、高めのストレートに手応えを感じている様子でした。

中でも通算318本のホームランを打っているパドレスの4番・マチャード選手に対しては3打席連続で三振を奪い「6回のピンチは確実に試合のターニングポイントになる場面だったし、強力な選手を迎えて三振を取れればいいなと思っていたので自分の思いどおりにそれが実行できた」と胸を張りました。

引き続き大リーグトップの防御率をマークしていることにはこれまでどおり謙虚なことばを繰り返しましたが、1対0でリードした8回のマウンドに上がったことを「そういう信頼をこの7試合で監督からもらえたところが僕としては価値がある。そこは自信にしていいと思う」と話し、チームの信頼を得ていることをいちばんに喜んでいました。

パドレス4人目で登板 松井 “次やり返したい”

松井投手は、2試合連続で失点を喫したことについて「こんなすばらしい試合でいい展開の中、きのうのきょうでマウンドに上げてもらったのに、結果という形で応えられなくて本当に申し訳ない。きのうフォアボールを出していたので、そこは気をつけていたが、力みもあってうまくコントロールできなかった」と肩を落としました。

今シーズン、すでに18試合に登板して、防御率3.78をマークしていますが、ここ7試合の防御率は8点台と精彩を欠いていて、「気持ちをしっかり整理してビデオをよく見て、次やり返したい」と巻き返しを誓っていました。