車いすバッテリー現物確認なくても預かり ピーチが規程見直し

先月、電動車いすを利用する女性が車いすのバッテリーの現物が確認できないことを理由に航空会社のピーチ・アビエーションの便に搭乗できなかったことをめぐり、会社が規程を見直したことがわかりました。書類などで安全確認ができれば、現物を確認できなくても機内で預けられるよう改めたということです。

先月5日、沖縄県の那覇空港で電動車いすを利用する女性が台湾に向かうピーチ・アビエーションの便に搭乗しようとしたところ、車いすのバッテリーがカバーの内部にあったため、会社が現物の確認を求める社内規程に基づいて機内で預かることはできないと判断し、女性は搭乗できませんでした。

これについて国土交通省は、航空法の基準では必ずしも現物の確認まで求めているわけではなく書類や口頭の申告での確認も可能だとして、航空各社に通知しました。

ピーチ・アビエーションによりますと、通知を受けて検討した結果、社内規程を見直し、原則、バッテリーの現物確認を求めるものの、目視が難しい場合、別の方法で安全に輸送できると確認できたものについては機内で預けられるよう改めたということです。

電動車いすの取り扱い説明書やバッテリーの証明書を提示してもらい、車いすの型式やバッテリーの種類などを確認するとしています。

これについてピーチ・アビエーションは「搭乗できなかったお客様などに改めておわび申し上げます。障害がある方への合理的配慮の観点や国の見解を受けて一部見直しを実施しました」とコメントしています。