イスラエル ガザ地区南部ラファの一部から退避 住民などへ通告

イスラエル軍は6日、ガザ地区でおよそ120万人が身を寄せる南部ラファの一部から退避するよう、住民などに通告しました。イスラム組織ハマスとの戦闘の休止と人質の解放に向けた交渉が難航する中、イスラエルはラファへの作戦を強行する構えを強めています。

イスラエル軍は6日、ガザ地区南部のラファの住民などに対して、ラファ東部の一部でまもなく作戦を実施するとして、安全のため直ちに退避するようSNSなどを通じて通告しました。

一方で、軍事作戦の規模や期間については明らかにしていません。

およそ120万人が身を寄せるラファをめぐっては、イスラエル側が大規模な作戦に乗り出す構えを見せてきたのに対し、アメリカなどが繰り返し反対してきましたが、イスラエルのガラント国防相はアメリカのオースティン国防長官との電話会談の中で、改めて作戦を実行する必要性を訴えたということです。

一方、イスラエルとハマスとの戦闘の休止と人質の解放に向けた交渉は、4日と5日にエジプトで行われたものの進展は見られず、エジプトのメディアは、ハマスが交渉内容を改めて検討する見通しだと伝えています。

しかし
▽あくまでもハマスの壊滅を目指すとするイスラエルと
▽完全な停戦を求めるハマスが歩み寄るのは、容易ではないものとみられます。

ガザ地区では5日から6日にかけてもイスラエル軍の攻撃で子ども8人を含む22人が死亡したと伝えられていて、交渉が難航する中、イスラエルがラファへの大規模な作戦に踏み切れば、さらに多くの市民の犠牲が出ることが懸念されます。