大谷翔平 今季初の1試合2HR 4打数4安打【一問一答も】

大リーグ ドジャースの大谷翔平選手が、5日のブレーブス戦で今シーズン初めての1試合2本のホームランを含むヒット4本の活躍で勝利に貢献しました。

記事後半では大谷選手が報道関係者の取材に応じた一問一答もお伝えしています。

ドジャースは5日、本拠地ロサンゼルスで強豪ブレーブスとの3連戦の最終戦に臨み、大谷選手は、2番指名打者で先発出場しました。

前の試合でもホームランを含むヒット3本をマークした大谷選手はノーアウト一塁の場面で迎えた1回の第1打席で、追い込まれてから甘く入ったカーブを捉えてセンターへ今シーズン9号の先制ツーランホームランを打ちました。

3回の第2打席は150キロ台後半の速球を逆らわずにレフト前ヒットとして、6回の第3打席も変化球をうまく捉えてセンター前に運び3打席連続ヒットをマークしました。

そして、4対1とチームがリードして迎えた8回の第4打席では初球を完璧に捉えて再びセンターへ運びこの時点で両リーグ通じてトップに並ぶ今シーズン10号のソロホームランを打ちました。これで4年連続のふた桁ホームランとなり、ホームランを10本以上打ったのは大リーグ7年目で通算6回目です。

大谷選手はこの試合4打数4安打3打点で今シーズン初めての1試合2本のホームランを含むヒット4本をマークし、打率は3割6分4厘に上がりました。

試合はドジャースが5対1で勝って、ブレーブスとの3連戦を3連勝として、チームの連勝も4に伸ばしました。

大谷「振るべきボールを振れているのがいいところ」

2本のホームランでチームの勝利に貢献した大谷翔平選手は試合後、現地放送局のインタビューに応じ、好調の要因について「振るべきボールを振れているのがいいところかなと思う。しっかり距離が出るというのも状態がいい証拠だと思う」と話しました。

強豪ブレーブスとの3連戦を3連勝したことについては「ピッチャー陣もすごくよかったし、強いチームに対してこういう野球ができているというのは自信を持っていいと思うし、またあしたからの励みにしたいと思う」と話していました。

また今シーズンの大谷選手は、この試合の前まで8本のホームランのうち6本がライト方向の打球でしたがこの日の2本はいずれもセンター方向への当たりでした。

2本目のホームランの感触について大谷選手は「完璧だった」と振り返り、「あそこにホームランが打てるという自信があれば、もっとほかの球種に対してのアプローチも自信を持っていけるのでいいサインだと思う。あれが1本出るかどうかは気持ち的にもアプローチ的にも大事だ」と手応えを感じている様子でした。

この試合は4打数4安打、打点は今シーズン最多の3をマークしたことについては「バッティングの状態もいいし試合運び自体守備も含めてすばらしいので打席にもいいリズムで入れている。チームのバランスとして長打をしっかり打てるというのは大事なことだと思っているので自信を持っていきたい」と自身のバッティングがチームの勝利につながったことに満足した様子でした。

試合が終わった時点でホームランの数が両リーグトップの10本に並んだことについては「自分の数字は今までのシーズンでいちばん見ることが少なくなっている」としたうえで「チームで2番を打っていて打線の流れを理解して慣れることがいちばんやるべきことなので、そのアプローチのしかたをまずは考えないといけないと思っている」と個人の成績よりもチームでの役割を優先する姿勢を強調していました。

【大谷翔平 試合後の一問一答】

大谷選手は去年7月27日以来となる1試合2本のホームランを打った5日の試合のあと、2日連続で報道陣の取材に応じました。

バッティングの好調の要因や2本のホームランの収穫など、8分余りにわたり質問に答えました。

〈アメリカメディア〉

Q.調子のよさの要因は?
A.えー、なんでしょう、まあバッティング自体の状態もいいですし、試合運び自体が全体としてすばらしいと、ディフェンスも含めて。なので自分の打席にもいいリズムで入れているかなと思います。

Q.逆方向にホームランを打てているのは調子のよさを表している?
A.そうですね、いい動きで入れているのもそうですし、あそこにホームランが打てるという自信があれば、もっとほかの球種に対してのアプローチも自信を持って行けるじゃないかと思うので、いいサインかなと思います。

Q.460フィート(およそ140メートル)以上のホームランを打てる選手はなかなかいない?
A.なんですかね、まあ長打が持ち味だとは思ってるので、そこを極力試合の中で表現できたらいいなとは思っていますし、チームのバランスとしてあそこで長打をしっかり打てるというのは大事なことだと思っているので、自信を持っていきたいと思います。

Q.ブレーブスとの試合はプレーオフのような雰囲気に感じた?
A.そうですね、すばらしいチームですし、みんな気合いも入ってたんじゃないかと思うので。すばらしい打線を相手にまず投手陣がすばらしいピッチングをしていたというのが印象的だと思います。

〈日本メディア〉
Q.1本目のホームランの感触は?
A.1本目は、まあちょっと、つまり気味というか、遅い球に対してちょっとポイントが後ろめだったかなとは思いますけど、ぎりぎり入ってくれたらいいなという感じでした。

Q.ホームランにしては速くない打球だったが、それが入るというところは進化を感じている?
A.でもまあきょうは、なんていうんですかね、デーゲーム特有の風というか、そういうのもあったと思うので、打った感覚的にはどうかな、入るか入らないかくらいだと思いますけど、比較的しっかり入っていたので、デーゲームの力もあるかなと思います。

Q.今月1日に休養日をはさんでからホームランが出ているが、効果を感じている?
A.そうですね、まあ、休日の前の休みだったので、結果的には2日休んで、フレッシュな状態で打席には立てているかなと思います。

Q.ダイヤモンドバックスとの3連戦2試合目で3三振した試合から、技術的な修正はあった?
A.まあよくても悪くても毎日チェックと改善はするものなので、そこが分岐点になったとは思っていないですけど、毎日毎日、きょうよかったからと言ってあすいいかもわからないですし、またあすはあすでいつもどおりの調整をしたいなと思っています。

Q.試合後にロバーツ監督と会話していたが、どんなことばを?
A.いや、もうナイスジョブだというだけでした。

Q.2本目のホームランは自己3番目の飛距離だったが、感触は?
A.2本目はもう完璧でしたね、比較的真ん中へんの球を、いいタイミングで振れていたかなと思います。

Q.ブレーブスのフリード投手は好投手だが、どんな対策を立てていたか?
A.まあビデオも見ましたし、初めての対戦だったので、すばらしい投手だなという印象は変わっていないですし、打ったからと言ってなにか変わるわけでもないですけど。んーまあ入れどころと抜きどころとメリハリもつけてトータルでしっかり最少失点には抑えていた印象なので、やっぱりすばらしい投手だなという印象かなと思います。

Q.センター前ヒットを打った後、フォームを確認するようなしぐさをしていたが、どんな修正を考えていた?
A.いや、あれはあれでよかったんじゃないかなと。いちばん、基本的にはボールは見送るべきなので、けっこうプレートからも離れてましたし、待てればいちばんよかったんですけど、追い込まれていたのでいろんなボールをケアしながら、あのコースに対しての最大限のアプローチはできたかなとは思っています。

Q.オズーナ選手も10号を打って、また大谷さんが追いついてという形だったが、まわりの選手の数字は気になるか?
A.まわりは特には気になっていないです。まあ自分自身の数字もことしはほぼ見てはないですし、今までのシーズンの中でいちばん、まあ別に、なんていうんですかね、どのくらい打っているかどうかもそうですけど、あまり、なんていうのかな、見ることが少ないかなとは思っています。

Q.見ることが少ない理由は?
A.理由。まあほかにやることがやっぱりたくさんあるというか、まずその、なんでしょうね、チームの打線の中で今2番打ってますけど、その流れを理解して打線に慣れるということがいちばんやるべきことなので、打った打たないにかかわらずまずそのアプローチの仕方をいちばん考えないといけないかなと思っています。

Q.開幕から内角高めを執拗に攻められているように感じるが、自身の感触は?
A.内角高めの数字は去年もすごくよかったので、あまり攻められることもなかったですし、ことしに関してもいいアプローチはできているかなとは思うので、多少最初、ちょっと後ろ気味のポイントでさされることはありましたけど、もう通常にはなっているので、いいんじゃないかと思います。

Q.センターから逆方向に打てる自信があれば、ほかの球種へのアプローチも自信を持てると言っていたが、それは構えやスイング軌道がポイントか?
A.単純に、なんていうんですか、あそこにホームランしっかり入る打球が打てるという確認が取れるということが、ほかの球に対するアプローチがこう、変わってくるので、あれが1本出るかどうかっていうのが気持ち的にもアプローチ的にも大事かなって思いますっていうことですかね。

Q.試合でということですか?
A.試合…練習でも打てればいいですけど、基本的には試合が大事かなと思います。

1試合2本は去年7月以来 2本目は自身3番目の飛距離

大谷選手が1試合2本のホームランを打ったのは去年7月27日のタイガース戦以来です。

8回の第4打席で、代わったばかりの相手投手の初球の甘く入ったストレートを完璧にとらえました。この日2本目のホームランの飛距離は141.4メートルで、これはエンジェルスのトラウト選手の144.1メートルに次ぐ、今シーズンの大リーグで2番目の飛距離でした。また、大谷選手がこれまで大リーグで打ったホームランでも3番目の飛距離となる大きな当たりでした。

大谷選手のホームランの最長の飛距離は去年6月30日のダイヤモンドバックス戦で打った150.2メートルとなっています。