ハマス“戦闘休止交渉の代表団 回答渡しエジプト離れる”発表

エジプトで行われてきた、イスラエルとイスラム組織ハマスの間での戦闘の休止と人質の解放に向けた交渉について5日、ハマスはこれまでの提案に対する回答を仲介役に渡し、エジプトを離れると発表しました。完全な停戦を求めるハマスと、それを受け入れられないとするイスラエルとの隔たりは大きいままとみられ、事態打開の糸口を見いだせるかどうかは依然、不透明な情勢です。

仲介国のエジプトで行われてきたイスラエルとハマスの間での戦闘の休止と人質の解放に向けた交渉についてハマスは5日、「今回の交渉は終了した。代表団は仲介役にこれまでの提案に対しての回答を渡し、今夜カイロを離れる」と発表しました。

これに先立ちハマスのハニーヤ最高幹部は声明で「イスラエルの侵略を終わらせ、軍が撤退することを保証し、人質交換を実現する包括的な合意に達することを求めている」などと述べ、合意には完全な停戦が必要だという立場を繰り返しました。

一方、イスラエルのネタニヤフ首相は5日「イスラエルは人質解放のため、戦闘を休止する用意がある。しかし、ハマスは極端な立場に固執したままで、それを受け入れることはできない」などと述べ、あくまでハマスの壊滅を目指す従来の主張を繰り返し、事態打開の糸口を見いだせるかどうかは依然、不透明な情勢です。

交渉の一方でハマスは5日、ガザ地区との境界にあるケレム・シャローム検問所付近にいたイスラエル兵に対し、ロケット弾で攻撃したと発表しました。

イスラエルメディアは少なくとも10人がけがをしたと伝え、イスラエル軍は攻撃の起点となった場所を空爆したなどと発表していて、緊迫した状況が続いています。