大谷翔平 8号ソロホームランなど3安打 ドジャースは3連勝

大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手が4日、ブレーブス戦で6試合ぶりとなる今シーズン8号のソロホームランを打ちました。

6試合ぶり 今シーズン8号のソロホームラン

ドジャースとブレーブスの試合は4日、ドジャースの本拠地ロサンゼルスで3連戦の第2戦が行われました。

大谷選手は2番・指名打者で先発出場し、1回の第1打席は変化球にタイミングを外されて空振り三振でした。

2点リードの3回はこの回の先頭バッターで第2打席に立ち、2球目の速球を振り抜いて右中間スタンドへ運び、6試合ぶりとなる今シーズン8号のソロホームランを打ちました。

これまではドジャース所属の日本生まれの選手の歴代通算ホームラン数で沖縄生まれのロバーツ監督と並んでいましたが、これで大谷選手が単独トップとなりました。

さらに4対1で迎えた4回は1アウト一塁二塁で第3打席に入り、タイムリーヒットを打って追加点をあげました。

ドジャースはこの回、打者9人とつながり4点を奪いました。

6回の第4打席はレフトフライとなりましたが、7回の第5打席はランナー1人を置いた場面で初球を積極的に狙いセンターへのヒットで再び塁に出ました。

1試合にヒット3本を打つのは今シーズン5回目です。

大谷選手は5打数3安打2打点で連続試合ヒットを「4」に伸ばし、打率を3割4分5厘に上げました。

大谷選手の活躍もあってドジャースは11対2で快勝し3連勝です。

大谷「もっともっと伸ばせるように頑張りたい」

試合後、中継のインタビューに応じた大谷選手は、8号ホームランについて「甘い球をしっかりと振り抜けた。うれしいですし、もっともっと伸ばせるように頑張りたいなと思う」と話しました。

大谷 ロバーツ監督に車の模型をプレゼント

ロバーツ監督は試合前、大谷選手から車の模型をプレゼントされたというエピソードを、報道陣に紹介しました。

これは以前から、沖縄生まれのロバーツ監督が、自身が持つドジャースに所属する日本生まれの選手の最多ホームラン記録、通算7本を、大谷選手が更新した際には、記念として「新しい車がほしい」と冗談を言っていたことに、大谷選手が応えた形です。

ロバーツ監督はこの日の試合前の取材で「私の記録を破ろうとしている選手からプレゼントをもらった。翔平が小さい自動車を監督室に持ってきたんだ」と、前日の3日に大谷選手から車の模型をプレゼントされたことを明かしました。

これまでロバーツ監督は車の種類については言及していなかったため、大谷選手が模型を持って監督室に入ってきたのを見て、ロバーツ監督は「2人で笑いあった」と話していました。

この模型はドジャースタジアムの監督室に飾られているということです。

大谷選手は、ロバーツ監督に車の模型をプレゼントしていたことについてインタビューで聞かれると、「いいタイミングで記録を抜くホームランが打てたので、よかったのではないかと思う」と笑顔で話しました。

ロバーツ監督 大谷が取材受けている最中に突然…

試合後、大谷選手が報道陣の取材を受けている最中に、ロバーツ監督が突然現れ、大谷選手からプレゼントされた車の模型を披露するという一幕がありました。

ロバーツ監督は「すいません、取材中におじゃまします」と言いながら、前日、大谷選手から贈られた車の模型を手に、「きのう翔平からもらったプレゼントです。今夜、彼は私の記録を抜きました。翔平、おめでとう」と、ドジャース所属の日本生まれの選手の歴代通算ホームラン記録を更新したことを祝福しました。

さらにロバーツ監督は、大谷選手の入団時に背番号「17」を譲ったことがきっかけとなって大谷選手から自動車をプレゼントされたジョー・ケリー投手を引き合いに、「ジョーとの違いは、彼の自動車は私のオフィスに入らない。この車は私の机にぴったりです。ありがとう」と豪快に笑いながら、その場を引きあげていきました。

残された大谷選手は、続けて記者から「本物の自動車も買うのか」と聞かれると、「ワールドシリーズで勝てたら考えます」と答え、報道陣を笑わせていました。

ホームランを打った直後にはベンチでロバーツ監督と両手でハイタッチをして喜び合う姿などもあり、大谷選手は「ブルペンもダグアウトも喜んでくれていたのでよかった。また新しい目標を探したい」と話していました。

このあと行われた会見で、ロバーツ監督は「彼はドジャースでチームやファンに溶け込み、居心地のよさや勝つ楽しさというものを感じていると思う。それがパフォーマンスにもつながっている」と目を細めました。

そして、大谷選手から贈られた車の模型について、選手からもらったプレゼントの中で最もおもしろいものではないかと聞かれると、「これまでいろいろなプレゼントをもらったけど、トップだ」と笑顔で答えていました。

【大谷翔平 試合後の一問一答】

〈アメリカメディア〉
Q.ロバーツ監督の記録を抜いて気持ちは?

大谷選手
「すっきりしました」

Q.自動車のおもちゃのプレゼントについては。

「車がほしいって言ってたので、本人も喜んでもらって、よかったなと思います」

Q.そういういたずらはよくする?

「そうですね、笑ってもらうのは好きだと思うので、今後なにかあれば、またやりたいなと思います」

Q.きのうは10回ウラで同点のタイムリーヒット きょうも貴重な活躍を…。

※ここで、ロバーツ監督が、大谷選手にもらった自動車の模型を持って、取材中の大谷選手のもとに来る。

ロバーツ監督
「すいません、取材中におじゃまします。みなさんに見せたいのが、きのう翔平からもらったプレゼントです。今夜彼は日本生まれの選手のドジャースのホームラン記録で私を抜きました。翔平、おめでとう」

大谷選手
「Thank you.」

ロバーツ監督
「ありがとう、これが私の車です。ジョー・ケリー投手の自動車との違いは、彼の自動車は私のオフィスに入らないことです。この車は私の机にぴったりです。ありがとう翔平」

※ロバーツ監督、笑いながら引きあげていく。

Q.本物の自動車は買う?

大谷選手
「(困ったような笑顔)まあ、ワールドシリーズに勝てたら考えます」(笑)

Q.このアイデアはどこから?

「これは、ワトソンさん(ドジャースの地元中継局のリポーター)がやったらどうだと言っていたので」

Q.大リーグでいちばんのいたずらだと思うか?

「どうなんですかね、わからないですそれは」

Q.ここ12試合で10勝、その前の不調からチームが好調になった要因は。

「連敗はたしかにありましたし、まあなにかあればすぐにチームでミーティング、選手だけでミーティングしたりとか、やっぱり出てる選手とか出てない選手とかいろいろいますけど、そういうのに関係なく全員で意見を出し合いながら、やる雰囲気というのは、僕はことし1年目なので初めてですけど、そこはすばらしいなと思っていました」

Q.前の環境と比べて、ドジャースには連敗を抜けられる要素がある?

「んー、どうなんですかね、前がどうのではないですけど、みんなプロ意識を持って、ひとりひとりが、なんていうんですかね、試合だけではなくて、その前の取り組みも、練習もそうですし、毎日やるべきことをしっかりやってる結果じゃないかなと、見てては思うので、そういう選手たちが多いなというのは思います」

Q.得点圏でセンター返しや逆方向に打っているが、新しいアプローチか?

「んー、特にまあ大きく変えてはいないですし、なるべく変えたくはないとは思っているので、たまたまその、そういうアプローチになる球が多いのかなとは思います」

〈日本メディア〉
Q.シーズン8号ホームランの狙いと感触は?

「あー、インサイドよりでしたけど、あの、反応して引っ張れたので、いい角度で上がって、ちょっと詰まってましたけど、なんとか入ってくれてよかったなと思います」

Q.ロバーツ監督の記録を抜くことが目標だと言っていたが、次の目標は?

「また新しいのを探したいなと思います。はい」

Q.ベースを回りながらずっと笑顔だった。そのときの気持ちは?

「入らないかなというのが第一印象だったので、まず入ってくれてよかったなというのと、まあブルペンもダグアウトも喜んでくれていたので、はい、よかったなって感じでしたね」

Q.ホームランの打席は非常に険しい顔だった。

「いつですかね?ボールを待ってる、打席でってことですか?いや、普通にいつもどおりの打席でした。はい」

Q.マンシー選手もホームラン3本。打線の迫力をどう感じている?

「んー、まああの、追加点をしっかりと、どのピッチャーからも取っていくというのは、連戦を重ねる中で、中継ぎのやりくりをするなかでも大事なことかなと思うので、3戦目に、あすにつながる追加点だったかなとは思いますし、全体的にね、みんな振れてて、いいつながりだったんじゃないかなと思います」

Q.こんなに楽しくベースを回ったホームランは初めて?

「いや、そんなことはないですかね」

Q.ほかにはどんな?

「全部覚えているわけではないので、あれですけど、まあ印象に残っているホームランは、まあ、それなりには打ってきているので、まあ何個かはあるかなと思います」

Q.大谷選手にとって、ロバーツ監督はどんな存在か?

「うーん、基本的には選手に寄り添う、タイプの監督かなと思いますけど、よくないプレーに対して、まあまあしっかり、改善点もそうですけど、どの選手にもアプローチ含めて話し合える関係性も、もちろんどの選手ともあると思うので、そういうメリハリのある監督かなと思います」