ブルージェイズ 菊池雄星 好投もリリーフ陣崩れ3勝目ならず

大リーグ、ブルージェイズの菊池雄星投手が3日、ナショナルズ戦に先発登板し、6回を1失点と好投しましたが、リリーフ投手が逆転されて勝ち負けはつかず、今シーズン3勝目はなりませんでした。

前回の登板でドジャースに敗れた菊池投手は3日、相手の本拠地ワシントンで行われたナショナルズ戦で今シーズン7回目の先発マウンドに上がりました。

立ち上がりから速球とカーブを主体にピッチングを組み立て、2回に3点を先制したそのウラは2本のヒットで1アウト二塁三塁とされましたが、後続を抑えて得点を与えませんでした。

打順が1巡した3回はツーベースとタイムリーの連続ヒットで1点を失い、なお1アウト一塁三塁のピンチとなりましたが、5番バッターをダブルプレーに打ち取りました。

4回から5回にかけてはカーブとスライダーを効果的に使って5者連続で空振り三振を奪うすばらしいピッチングを見せ、3対1とリードしたまま6回を投げ切り、勝利投手の権利を持ってマウンドを降りました。

球数は100球で、7つの三振を奪いフォアボールは1つ、打たれたヒットは6本で、1失点と好投しましたが、ブルージェイズは2人目の投手が7回に逆転のスリーランを打たれるなどリリーフ陣が崩れて3対9で3連敗を喫しました。

今シーズン3勝目を目指した菊池投手に勝ち負けはつかず、通算成績は2勝2敗で防御率は2.72です。

中盤から変化球主体のピッチングに切り替え

菊池投手は今シーズン、みずからのピッチングについて「自分自身と戦っていた部分が、対バッターというところに移行していると思う」と対応力の成長を語っていて、この試合でもバッターの狙いに応じた投球術が見事にはまりました。

2回と3回にいずれもストレートを打たれて長打を浴びた菊池投手は「けっこうまっすぐを張られていると感じたので、4回からスライダーとカーブを 混ぜていった。それがすごくよかった」と中盤から変化球主体のピッチングに切り替えたことを明かしました。

この試合、菊池投手は全体の投球のうちスライダーとカーブが65パーセントを占め、特に4回以降は74パーセントとおよそ4分の3が変化球でした。

結果的に4回以降は5者連続を含む6奪三振、ヒット1本で無失点という内容で「ワンバウンドになるかならないかぐらいの高さにカーブを投げると、確実に空振りが増えてくると感じた。カーブとスライダーのストライクゾーンの出し入れの自信はあるので、より今後も精度を上げていきたい」と手応えを感じている様子でした。

チームが負けはしたものの試合を作るピッチングとなったことについて「自分の役割は勝つチャンスを残して次のピッチャーに渡すことだと思っている。けがをせずに計算できるピッチャーになっていきたい」と話し、今後を見据えていました。