カナダでシーク教徒指導者殺害 容疑者とインド政府の関係捜査

カナダで去年、インド北部の独立運動を支援していたとされるシーク教徒の指導者が殺害された事件で3日、インド国籍の3人が事件に関わった疑いで逮捕され、警察は「インド政府とつながりがあるかどうか捜査している」と明らかにしました。

カナダ西部で去年6月、シーク教徒の指導者でカナダ国籍の男性が銃で撃たれて殺害された事件をめぐっては、トルドー首相がインド政府が関与した疑いがあると指摘していました。

カナダの連邦警察は、3日に記者会見を開き、インド国籍の20代の男3人が事件に関わった疑いがあるとして逮捕したことを明らかにしました。

警察によりますと、3人は、男性が殺害された町からおよそ800キロ離れたアルバータ州エドモントンの住宅などにいたということですが、他にも関わった人物がいるとみて捜査を進めているため、動機や証拠などは明らかにできないとしています。その上で警察は「インド政府とつながりがあるかどうか捜査している」と明らかにしました。

殺害された指導者の男性は、インドでシーク教徒の多い北部の独立運動を支援していたとされています。

これまでにカナダ政府は、事件に関与した疑いがあるとしてインドの外交官1人を国外への追放処分にしたのに対し、インド政府が対抗措置をとるなど関係が悪化しています。