ウクライナ侵攻800日 ロシア軍 東部ドネツク州で攻勢強める

ロシアがウクライナに軍事侵攻を開始してから3日で800日となります。ロシア軍は東部のドネツク州で攻勢を強めていて戦略的に重要な高台の掌握を狙っているとみられ、現地からの映像では激しい攻撃によって町全体が荒れ果てている様子が確認できます。

ロシア国防省は2日、ロシア軍がウクライナ東部ドネツク州の集落の1つを新たに掌握したと主張するなど、東部の前線で攻勢を強めています。

ウクライナの警察によりますと、ロシア軍がドネツク州で行ったミサイルなどによる攻撃は、5月1日も1900回余りに上って市民4人が死亡するなど、連日2000回前後の攻撃が繰り返されているということです。

焦点となっているのは、ドネツク州バフムトの西側にある高台の要衝、チャシウヤルで、ウクライナ軍のシルスキー総司令官は、ロシア軍が5月9日の第2次世界大戦の戦勝記念日に向けて、掌握を狙っているという見方を示しています。

4月27日から28日にかけて無人機で撮影されたチャシウヤルの映像では、人けがほとんどなく、激しい攻撃によって多くの建物が崩れたり骨組みだけになったりしているなど、町全体が荒れ果てている様子が確認できます。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は1日、ロシア軍が南部にいる部隊を東部に再配置する可能性を指摘し、ウクライナ軍にアメリカからの軍事物資が届く前にチャシウヤルへの攻勢をさらに強めるだろうと分析しています。