米 戦闘休止交渉提案 ハマス側に応じるよう迫るも“返答なし”

イスラエルとイスラム組織ハマスの間で戦闘休止に向けた交渉が続く中、イスラエルを訪問したアメリカのブリンケン国務長官は、双方が合意すれば恒久的な停戦につながる可能性を示唆したうえで、ハマスに対し交渉で示されている提案に応じるよう迫りました。アメリカのホワイトハウスはハマス側からの返答はまだないとしています。

イスラエルを訪問したアメリカのブリンケン国務長官は1日、ネタニヤフ首相と、イスラエルとイスラム組織ハマスとの間で続く戦闘の休止と人質の解放に向けた交渉などについて協議しました。

そしてガザ地区への人道支援を届けるトラックが通行するケレム・シャローム検問所などを視察しました。

一連の日程を終えたブリンケン長官は記者団の質問に応じ、交渉について「合意にいたり、停戦と人質の解放が実現すればさらに長期に持続できる対応を模索することでイスラエル側と一致している」と述べ、今回、双方が合意すれば、恒久的な停戦につながる可能性も示唆しました。

そのうえでハマスに交渉で示されている提案に応じるよう改めて迫りました。

アメリカ・ホワイトハウスのジャンピエール報道官は1日、記者会見で、ハマス側からの返答はまだないと述べました。

また「ハマスが提案を直ちに受け入れるよう、あらゆる努力を尽くす必要があり、地域のパートナー国にも伝えている」として関係国と協力し、合意の実現に向けて全力をあげる考えを示しました。

米国防長官 イスラエル国防相と電話会談 住民避難の必要性強調

こうした中、アメリカ国防総省は1日、オースティン国防長官とイスラエルのガラント国防相が電話で会談したと発表しました。

オースティン長官は、イスラエル軍がガザ地区南部のラファで地上作戦を行う場合「住民を避難させ、人道支援物資の搬入を維持するための信頼できる計画を盛り込む必要がある」と強調したとしています。