前田健太 タイガース移籍後 初勝利「記念になる1勝」

大リーグ、タイガースの前田健太投手は1日、カーディナルス戦で6回1失点と好投し、今シーズン移籍した新天地での初勝利をあげました。

前田投手は好投した試合もリリーフ投手が打たれるなどタイガース移籍後、勝ちがつかず、1日、本拠地デトロイトでのカーディナルス戦で6試合目の先発マウンドに立ちました。

3回までは切れのいいスライダーで毎回、空振り三振を奪うなど得点を与えず、味方打線は相手の先発で元プロ野球・巨人のマイコラス投手から2回に先制し、3回にもツーランホームランで3対0とリードを広げました。

前田投手は4回、先頭の2番コントレラス選手にホームランを打たれたものの、続く3番ヌートバー選手から空振りの三振を奪うなど追加点は許さず、6回にはランナーを背負った場面でコントレラス選手をストレートで空振りの三振に抑えました。

前田投手は6回を投げ終えてリードを守ってマウンドを降り、79球を投げて1失点、打たれたヒットはホームランを含めて4本、三振5個を奪い、フォアボールはありませんでした。

タイガースは8回にも1点を加えて4対1で勝ち、36歳の前田投手はベテランらしい好投が光り、移籍した新天地での初勝利を手にしました。

通算成績は1勝1敗で防御率は5.02です。

前田投手「記念になる1勝」

前田投手は、天候不良により予定から2日ずれての先発となったことについて「雨で登板日が変わったが、うまく調整しながらきょうを迎えられた」とした上で、「いろいろなボールを使いながら、バッターのタイミングを外したり、弱い打球を打たせたりという持ち味を出して、コントロールよく投げることができた」と6回をフォアボールなしで1失点というピッチングを満足そうに振り返りました。

今シーズンは序盤からコントロールに苦しみフォームを調整しながらの登板となっていましたが、「悪いものとか修正しないといけないところをうまく修正できていると思う」と徐々に手応えをつかんでいる様子で、移籍後初勝利となったことについては「気分的にはすごくほっとした。先発ピッチャーとして勝ちがつくのはすごくうれしいことだし、タイガースに来て1勝目なので記念になる1勝だ」と喜んでいました。

ヌートバー選手「次回は打てるようにしたい」

前田投手が対戦したカーディナルスは、去年のWBC=ワールド・ベースボール・クラシックで日本代表として活躍したラーズ・ヌートバー選手が3番・ライトとして先発出場しました。

前田投手とは同じジムで自主トレーニングをしたこともあり面識はあるということで、2打数ノーヒット、三振1つという初対戦を振り返って、「さまざまなボールを織り交ぜていいピッチングをしていたと思う。彼が長い間、大リーグで活躍している理由だ」と称賛しました。

その上で、「日本選手と対戦するのは僕にとっていつもクールなことだ。今回はやられてしまったけど、次回は打てるようにしたい」と話していました。