囲碁「十段戦」井山二冠が芝野二冠に勝ち 三冠返り咲きへ

囲碁の七大タイトルの一つ「十段戦」で、挑戦者の井山裕太二冠(34)がタイトルを持つ芝野虎丸二冠(24)に勝ち、6期ぶりに「十段」のタイトルを獲得して、およそ9か月ぶりに三冠に返り咲くことになりました。

囲碁の七大タイトルの一つ「十段戦」五番勝負は、タイトルを持つ芝野二冠に井山二冠が挑んでいます。勝敗はここまで2勝2敗の五分で、決着は最終の第5局にもつれ込みました。

対局は東京の日本棋院で行われ、後手で白番の井山二冠がリードを広げる展開となります。

一方の芝野二冠は終盤に猛追を見せますが及ばず、午後5時29分、208手までで投了。

井山二冠が「十段戦」を制し、6期ぶりに「十段」のタイトルを獲得することになりました。

「王座」「碁聖」とあわせて三冠に返り咲くのは去年7月以来およそ9か月ぶりで、自身の持つ七大タイトルの通算獲得数の最多記録を60期に伸ばしました。

対局後、井山さんは「苦しい5番勝負だった。特に、負けた2局ははっきりとしたチャンスが作れないような負け方だった。最後は運がよかったとしか言いようがない」と話していました。

一方、敗れた芝野さんは「負けた対局は自分のミスが出てしまった内容だったと思うので、全体的に力が足りなかったかなと思う」と話していました。