金沢で音楽祭 作曲家 池辺晋一郎さん 犠牲者悼む鎮魂曲を披露

能登半島地震から4か月となるのを前に金沢市で音楽祭が開かれ、この日のために作曲された地震の犠牲者を悼む鎮魂の曲が披露されました。

29日、金沢市の県立音楽堂で開かれた「ガルガンチュア音楽祭」は去年まで開かれていた「風と緑の楽都音楽祭」から名称を変更したもので、世界で活躍する音楽家たちが金沢市を中心に北陸3県に集まりクラシックコンサートなどの公演を行います。

公演では、音楽祭の実行委員会の会長で作曲家の池辺晋一郎さんがこの日のために作曲した鎮魂の曲、「祈り、そして光ー能登半島地震犠牲者の鎮魂として」がはじめて披露され、地震で犠牲になった人たちへの祈りがささげられました。

そして、ことしは、クラシック以外の音楽も楽しんでもらいたいと映画音楽やミュージカルの曲なども披露され、会場に集まった1500人あまりの観客が本格的なオーケストラの音色に聴き入っていました。

会場には、被災者を支援しようと義援金の箱も用意されたほか、入場料収入の5%が義援金として県に寄付されることになっています。

鎮魂の曲を作曲した池辺さんは、「被災地の一つである珠洲市に思いをはせて曲の最初と最後には鈴の音を響かせ、祈りが光に変わるようにという思いで作曲しました」と話していました。

この音楽祭は、5月5日まで開催されます。