ウクライナ 東部の前線で戦況悪化 一部で部隊が後退

ウクライナに侵攻を続けるロシア軍との戦闘について、ウクライナ軍のシルスキー総司令官は28日、東部の前線で戦況が悪化して一部で部隊が後退したことを明らかにしました。

ウクライナ軍のシルスキー総司令官は28日、SNSで、ロシア軍との戦闘の状況について説明しました。

それによりますと先週は前線の全域で激しい戦闘が続き、特に東部ドネツク州のアウディーイウカとマリインカの近郊がウクライナ軍にとって最も困難な状況になっているということです。

この地域では前線にいたウクライナ軍の部隊が西にある3つの集落に後退したということで、シルスキー総司令官は「敵は、これらの地域で一定の戦術的な成功を収めた」と認めました。

ただ、作戦に影響を与えるほど優位に立たれたわけではないとしています。

一方、ロシアの通信社は28日、大統領府のペスコフ報道官が「前線にいるウクライナ軍の間ではパニックが広がっている。この勢いを保つことが重要だ」と述べたと伝えました。

ウクライナに対してはアメリカのバイデン政権が先週、追加の軍事支援を発表していて、厳しい戦いを強いられているシルスキー総司令官はできるだけ早く兵器や軍事物資を得られるようパートナーの国々と協力していると強調しました。