大型連休スタート 交通機関や高速道路 午前中を中心に混雑

27日から大型連休が始まり、交通機関や高速道路は午前中を中心に混雑がみられました。

JR各社によりますと、大型連休の期間中すべて指定席となっている東海道・山陽新幹線の「のぞみ」は、午前中から昼過ぎにかけて下り列車がほぼ満席となりました。

東北新幹線と北陸新幹線は、東京を出発する列車の乗車率が午前中を中心に指定席、自由席ともに80%前後となり、北陸新幹線では去年より利用が増えたということです。

また、国内の空の便は、全日空は27日の予約率が85%を超えていて、通常の土日より満席に近い状態だということです。

日本航空は、羽田や大阪などから各地に向かう便の予約率が8割ほどと混み合い、それ以外の便も午前中を中心に混雑しました。

各地の高速道路でも午前中を中心に渋滞が発生し、日本道路交通情報センターによりますと
▽午前10時半すぎに東名高速道路の下り線で、神奈川県の海老名SA付近を先頭に18キロ
▽午前6時半すぎに中央自動車道の下り線で、東京の国立府中IC付近を先頭に14キロの渋滞がありました。

午後5時の時点では、常磐自動車道の上り線で、千葉県の柏IC付近を先頭に9キロなどと、一部の区間で渋滞が残っています。

羽田空港では

羽田空港の国内線の出発ロビーは午前中、キャリーケースを持った家族連れなどで混雑していました。

横浜市の4歳の男の子は「札幌に行きます。お泊まりするのが楽しみです」と話し、30代の父親は「2泊3日で水族館に行ったり子どもとカニを食べたりします。去年5月にコロナの感染対策が緩和されてからはいろんなところに行けていて、今回もゆっくり楽しく過ごしたいです」と話していました。

地元の同級生だという20代の男性グループは「沖縄に行きます。特に何をするか計画はないですが、長期休みのときはみんなで集まっています。海外はお金の面で苦しいですが仕事を頑張ってきたのでリフレッシュできればと思います」と話していました。

また、埼玉県の40代の母親と4歳の娘は「北海道の実家に帰省します。富良野の方に行く予定で、楽しみです。ゆっくり充実した連休を過ごしたいです」と話していました。

成田空港でも

成田空港は出国のピークとなる27日、およそ5万1000人が海外に出発する見込みで、国際線の出発ロビーでは午前中から大きなスーツケースを持った家族連れなどが航空会社のカウンターの前で長い列をつくっていました。

成田空港会社によりますと、26日から5月6日までの11日間に成田空港から出入国する人は、推計で83万5200人で、新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年の同じ時期と比べると4分の3程度ですが、去年と比べると1.3倍になると見込まれています。

ことしはハワイやグアムなどのリゾート地のほか、円安の影響を受けて韓国や台湾など近場の路線が人気だということです。

成田空港の帰国のピークは5月6日の見通しです。

JR東京駅の新幹線ホームでは

JR東京駅の新幹線のホームは多くの家族連れなどで混雑していて、ことし1月の能登半島地震で被害を受けた北陸に観光や帰省で向かうという人の姿も見られました。

夫婦で石川県の加賀温泉に向かうという60代の女性は「もともと1月に能登半島に行くつもりが地震で断念したので、少しでも観光で貢献できればと石川県に行くことにしました。現地の復旧が進んだらぜひ能登半島にも行きたいです」と話していました。

富山県の宇奈月温泉の実家に帰るという60代の男性は「ふだんは盆や正月にしか帰っていませんが、富山も地震で被害があったので、少しでも帰る機会を増やそうと思いました」と話していました。

また、3月に開業した北陸新幹線の金沢・敦賀間を家族で利用するという男性は「敦賀で観光して、そのあとは京都まで行きます。子どもたちは北陸新幹線に初めて乗るので楽しみにしてきました」と話していました。

関西空港では出国ラッシュ

関西空港では、大型連休を海外で過ごす人たちの出国ラッシュが27日から始まりました。

旅行客からは円安の影響を懸念する声が聞かれました。

関西空港の運営会社によりますと、26日から5月6日までの間に関西空港から出入国する人は68万人余りと見込まれていて、一日の平均では去年の1.6倍、新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年の同じ時期の81%まで回復するとみられています。

27日から出国ラッシュが始まり、国際線の出発ロビーは午前中から大きなスーツケースを持った人たちで混雑していました。

家族でグアムを訪れるという香川県の30代の男性は「半年前から準備しきょうを待ち望んでいました。円安が進んだので、どこまで予定どおりの食事や買い物をするか悩ましいですが、ビーチでゆっくりして節約したい」と話していました。

友人とタイに行くという大阪の60代の女性は「コロナ禍前と比べて旅行代金がずいぶん上がりました。たくさんお金を使おうとしている友人の財布のひもを適度に締めさせつつ、タイ料理と海を楽しみます」と話していました。

関西空港の帰国のピークは、5月5日と6日となる見通しです。

JR仙台駅 土産物を手にした人などの姿が

JR仙台駅の新幹線ホームでは大きな荷物を持った親子連れや、土産物を手にした人などの姿が多く見られました。

JR東日本によりますと、東北新幹線は、27日午前9時半前に東京を出発して仙台に向かう「やまびこ131号」の自由席の乗車率が100%になりました。このほかの東京発の下りの新幹線の乗車率も午前10時の時点で軒並み70%以上になったということです。

2歳の息子を連れて実家に帰るという30代の女性は「去年は新型コロナが心配で車で帰省しましたが、ことしは新幹線を使いました。地元に子どもと遊べる場所ができたので、自分の両親も誘って行こうと思います」と話していました。

JR東日本によりますと、東北・山形・秋田の各新幹線の混雑のピークは下りは来月3日、上りは来月5日の見通しだということです。

JR博多駅にも 大きなスーツケースを持った人たち

JR博多駅の新幹線ホームでは、東京や新大阪からの下り列車が到着すると大きなスーツケースやかばんを持った人たちが次々と降り立ちました。

6歳と0歳の子どもと一緒に静岡県から帰省した女性は「子どもと一緒にキッザニアに行きたいです。下の子は福岡に連れてくるのが初めてなので両親も楽しみにしています」と話していました。

また、宮崎県に帰省する30代と20代の夫婦は「チキン南蛮が食べたいです。美味しいお肉が楽しみ」と話していました。

JRによりますと九州新幹線と山陽新幹線の混雑のピークは大型連休後半になる見込みで、下りが来月3日、上りは九州新幹線が来月5日、山陽新幹線が来月6日だということです。

一方、福岡空港の運営会社によりますと、大型連休中に福岡空港を利用する人は国内線がおよそ47万8000人、国際線がおよそ22万4600人と見込まれていて、国内線はコロナ前とほぼ同水準、国際線はコロナ前より2割余り多い水準となっています。