JR東日本「カスハラ」対処方針策定 乗客から罵声など後絶たず

鉄道の乗務員や駅員などが乗客から罵声を浴びせられるなどのカスタマーハラスメントいわゆる「カスハラ」が後を絶たないとして、JR東日本は初めて「カスハラ」への対処方針を策定しました。

JR東日本によりますと、乗務員や駅員などに対するいわゆる「カスハラ」は多い時で月に30件ほど報告されていて、例えば、グリーン券を持たない乗客に普通車を利用するよう伝えたところ乗務員室のドアを蹴られたり、切符を紛失した乗客に再度、購入するよう促したところ「名刺を出せ」などと罵声を浴びせられたりするケースがあったということです。

JR東日本は「カスハラ」は社員の尊厳を傷つけ、職場環境の悪化を招くとして初めて対処方針を策定しました。

この中では「カスハラ」に該当する行為を、執ような言動や社員の個人情報などのSNSなどへの投稿、不合理または過剰なサービスの要求などとしていて、こうした行為が確認された場合、サービスの休止や要望を聴くなどの対応をやめるとしています。

さらに悪質と判断される行為があった場合は警察や弁護士などに相談し、厳正に対処するとしています。

JR東日本は「これからもお客様のご意見や要望に対して真摯(しんし)に対応してまいりますが、社員を守ることも継続的に安全で質の高いサービスを提供していくためには不可欠と考えています」とコメントしています。