神奈川県警察本部によりますと、営業時間外の飲食店などに侵入して現金や商品を盗む「出店荒らし」の件数は、ことし1月と2月はそれぞれ20件前後でしたが、3月は31件と急増し、4月に入ってからも横浜市や横須賀市それに川崎市など、県内の広い範囲で発生しています。
窓ガラスを割ったり、ドアの鍵をこじあけたりして侵入し、主に店内に残された売上金などの現金を盗んでいるということで、同じ日に同じ地域で複数の被害が報告されるケースもありました。
神奈川県内で「出店荒らし」被害増加 “大型連休中 注意を”
神奈川県内で、営業時間外の店舗に侵入して現金や商品を盗む「出店荒らし」の被害が増えていることが、警察への取材で分かりました。大型連休の期間中は現金や商品の在庫がふだんより増えるため、警察が注意を呼びかけています。
警察は買い物客や観光客が増える大型連休の期間中は、現金や在庫がふだんより多い傾向があり、臨時休店する店もあることから
▽店を閉める際には現金を店内に置いたままにしないことや
▽戸締まりを徹底すること
それに
▽窓に補助錠や防犯アラームを取り付けるといった対策をとるよう呼びかけています。
神奈川県警察本部犯罪抑止対策室、高木哲郎 副室長は「大型連休でお店を閉める際にも、しっかりとかぎを閉め、現金を置かないようするなど被害に遭わない対策をしてほしいです」と話していました。
約34万円盗まれたパン屋「金盗まれて悲しい」
川崎市多摩区にあるパン屋は4月、出店荒らしの被害にあいました。
オーナーの荒井大輔さんによりますと、4月7日の午前6時ごろ、店に出勤するとちゅう房の窓ガラスが割られ、金庫やレジがこじあけられていたということです。
すぐに警察に通報して被害を確認したところ、売り上げや釣り銭、およそ34万円が盗まれていました。
事件のあとは営業後に売り上げなどを持ち帰るようにしたほか、今後、防犯カメラを設置する予定だということです。
荒井さんは「出勤したらレジが開けられて窓ガラスが割られていたのでびっくりしました。スタッフみんなで頑張ってきたお金が盗まれて悲しいです」と話していました。